若者中心でー各紙社説からー

本日1月12日は祝日、成人の日です。新成人のみなさんおめでとうございます!

新年の帰省シーズンに合わせて成人式を開催してしまった自治体もありますが、成人の日の街中では晴れ着に身をまとった新成人の嬉しそうな笑顔に出会えます。こちらまで微笑んでしまいます。私自身はというと成人式に参加しなかったので、そのことに対する少しの後悔と、幾ばくかしか歳はかわらないにも関わらず彼らの若々しさには羨ましさを感じてしまいます。

今朝の各紙朝刊の社説では成人の日にちなんだ記事が掲載されています。

朝日新聞では、答え合わせに重きを置く日本社会を取り上げています。みんなが同じ答えを出すことに安心して空気を読まざる得ない風潮への批判です。社会問題や政治を自分の言葉で語ろうとすると疎外され、就職活動では黒のリクルートスーツが暗黙の了解として制服化されている。自ら問いを立て、自分なりの答えを出してこそ、社会を動かすことが出来るのだと主張しています。

讀賣新聞では、これからの未来を切り開く若者の力についてとりあげています。仕事とプライベートを両立させ、こころ豊かに暮らしたいと願う若者が増え、その関心は地方に向けられています。みずみずしい感性が地域の魅力を掘り起こす事例を紹介し、若い力の可能性に期待しています。

日本経済新聞では若者の良さを伸ばし、声が行き届きやすい社会を築くことこそ、明るい将来につながるのだと論じています。日本の若者は諸外国と比較すると自己肯定する割合が小さく、周囲の環境に心が休まらないといった不安を抱えています。自信をつけるためには「自分が役に立つ存在である」と実感できる機会を提供しなければならない。そのためには周囲が手助けをしていくべきだと主張しています。

各紙それぞれの視点から若者について語っており、やや強引につなげてみると「社会に対し不安や生きにくさを抱えているが、若者の力によって未来は切り開かれていく。その力に気づいてもらうには自信を感じられるチャンスを活かし、周囲が後押ししていく必要がある」ということでしょうか。社会の変化を起こすのは新しい参加者であり、将来は社会を支える側に回ります。成人として新たに社会に迎え入れられる若者も迎え入れる側の大人たちもそれぞれの役割があり、それは順番に訪れる役割でしょう。

「若者」中心目線で社会を考えてみた時にそれぞれの世代が社会に貢献する方法を常に考えていかなければ明るい将来はないのだと思います。また同様に「」のなかをお年寄りに、こどもに、様々な立場に入れ替えても成り立たなければいけないはずです。

【参考記事】

1月12日付 朝日新聞朝刊 社説「成人の日に考える 答え合わせと黒いスーツ」

同日付 讀賣新聞朝刊 社説「若い力で豊かな未来を築こう」

同日付 日本経済新聞朝刊 社説「若者が自信を持つための舞台づくりを」