漫画の虫です

物心ついたころから漫画が好きで、今では月に1万円ほど使ってしまいます。

小学校の図書室には「ブラックジャック」や「はだしのゲン」が置いてあって、休み時間になると本棚の前でみんな黙々と読んでいました。家では父が買っていた週刊漫画雑誌「モーニング」をこそこそ読んでいたこともありました。そのころ連載されていたのはかわぐちかいじ氏の「ジパング」や山下和美氏の「天才柳沢教授の生活」などです。半分も意味がわかっていなかったと思うのですが、夢中でページをめくったのを覚えています。

久しぶりに見てみるとクッキングパパはまだ連載中だし、私が読んでいたときは取締役だった島耕作は会長に昇りつめています。ジャンルを問わず、90年代~2000年代の作品は大好きです。

これまでは本屋で気になったものを買うスタイルだったのですが、電子コミックサイトの試し読みを利用し始めてからつきあい方がずいぶん変わりました。とにかく手当たり次第にさまざまな作品に挑戦するようになったのです。電子書籍は苦手だったのですが、絵が主役なので液晶画面でも意外と見やすいです。

本はまだ紙で読みたくて月に数冊のペースで買っていますが、そのうえ漫画まで何冊もとなると我が家の床は見えなくなってしまうでしょう。ということで後者は電子版を買い、インターネット上の「本棚」に保存しています。

1年ほど前に読んだ山本直樹氏の「レッド」は思い出深い1冊です。1969年~72年を舞台に、あの連合赤軍事件をモチーフとしてつくられたものです。当時の時代背景や事件に至るまでの流れを、独特のあっさりとした細い線で淡々と描いています。唐突に凄惨なリンチ事件が起こったのではなく、その前にちゃんと物語があったのだと気づきました。

それから戦後の学生運動に興味をもち、自分の通う大学で起きた学生運動に辿り着きました。中央大学では67年の学費値上げ計画に反発した学生たちが校舎にバリケードを築いて無期限ストライキを決行。入試、卒業試験を実施できず、68年には理事長辞任、学費改訂案の白紙撤回に追い込みました。新聞部に入っていた私は、当時を知るOBにも話を聞きに行くほどのめり込みました。

ただ楽しむために読むことがほとんどですが、このように思わぬきっかけを与えてくれることもあります。

周りに「アニメや漫画がきっかけで日本に来た」という留学生もいるくらい、世界中で親しまれています。モスクワでは「マンガキャンプ」なる創作合宿が開かれているそうです。今日の記事によると、市内の漫画塾「マンガギルド」が運営し、主に10代の生徒40人余りが3週間にわたって腕を磨きます。

読む側からすると描くほうはとても敷居が高く思えるのですが、一度やってみるとまた違った気持ちで作品を味わえるかもしれません。1年ほど前にNHKで放送していた「浦沢直樹の漫勉」という創作の裏側に迫る番組が好きでした。またやってくれないかな。

参考記事:
25日付 読売新聞朝刊(東京12版)15面(くらし・教育)「新・世界の学校 夏休みは漫画合宿」