ひっきりなしに鳴らされるクラクション、街中をうろつく犬、容赦なくこちらへ向けられる人々の視線。10日まで友人たちとインドに行っていました。出発前は治安が悪い、空気が汚れているなどと悪い情報ばかりが目についていたのですが、初海外にインドを選んだのは間違いではなかったと思います。今もどこかからけたたましいクラクションの音が聞こえるような気がします。
帰国して久しぶりに新聞に目を通すと、「働く女性の割合最高」という記事に目が止まりました。日経新聞によると、2017年の就業構造調査で、25~39歳の女性のうち働く人の割合が75・7%と過去最高を更新しました。女性の有業率を示す「M字カーブ」を習った10代の頃は、なんとなく「これからもM字型は変わらないだろう」と思っていましたが、ここ数年で徐々に解消に向かっているというのだから驚きです。
インドで見かけた働く女性は、空港や観光地の検査官、警官、駅の窓口職員、小売店や飲食店の従業員などです。ただその数はけっして多くなく、地方の農村部に行けば行くほどほとんど見られなくなりました。田舎では出歩く女性すら見かけない時もありました。インドの女性の就業率は約3割と、世界でも低い水準にとどまっています。育児は女性の仕事、という認識が根強いことから離職率も高い傾向にあるようです。
日本では今後、男女平等と逆の方向に進むことはありえないと思いますが、インドでは男と女の生き方は明確に違っていました。今の時代に日本で女性として生きるというのはどういうことなのか、考えさせられた旅でした。
参考記事:
14日付 日本経済新聞朝刊(東京13版)2面(総合)「働く女性の割合最高 25~39歳は75%超す」