善意の拡散のちから

東日本大震災発生後、ある偽情報が流れました。

「千葉県市原市で大震災発生直後に石油コンビナートが爆発した。それによって拡散された有害物質が雨に交じり、降る可能性あるので外出は控え、窓を閉めたほうが良い。」

当時周囲ではツイッターやLINEをやっている人は少なく、携帯メールでのやり取りが主でした。そのため、チェーンメールに注意し、自らが加担することはないように学校の授業で言われたことをよく覚えています。

上記の偽情報は携帯メールで流れてきました。私はその情報を真実だと思い込み、友達や親戚などメールアドレスを持っている人全員に転送をしました。

今振り返ると、地震で実家の水道やガスが止まり、余震が断続的に起こる状況下で通常の判断力を失っていたのだと思います。

しかし、偽情報を拡散してしまった当時の自分の行動を今でも悔いています。

人と人がつながって引き起こされる拡散力は大きな影響力を持ちます。偽情報なら人々に誤った行動をさせ、混乱を呼びます。しかし、真実や緊急性の高い情報なら人の命を救うこともできます。

今朝の読売新聞朝刊では熊本地震の際、善意の拡散によって下敷きの状態から救い出された方の例が紹介されています。

「ありがたかった反面、情報が不特定多数の人たちに爆発的に広がる怖さを感じた。」

災害時の情報共有には「#」をつけることが求められています。つけることで、検索しやすくなるからです。

しかし、責任のない偽情報に「#」がついていると信頼が薄まり、本当に助けを必要としている人に支援が届きません。

災害時はみな平常心を失っています。正常な判断がしにくい状態です。その中で、SNSの拡散力を最大限に生かすには一人一人の責任を持った情報発信が必要不可欠だと強く思います。

参考記事:

16日付 読売新聞朝刊(大阪13版)33面(社会)「孫ツイート祖父救う」