課題はそれだけですか。

「社会には、色々な意見や考えを持った人がいます。お互いに尊重し合いましょう。」

今日のテーマは、筆者が小学生の頃に言われたこの言葉、皆さんも一度は聞いたことがあるでしょうこの言葉、この真意を考えるものではないでしょうか。今回は「移設」の2文字で揺れるあの県について皆さんと考えていきたいと思います。

30日、沖縄県知事選挙が告示され、4名が立候補しました。最大の争点である米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設案について、現職の仲井真弘多氏は推進、翁長雄志氏(前那覇市長)は反対、喜納昌吉氏(元参議院議員)は反対に加え埋め立て承認の取り消し、下地幹郎(元郵政担当相)は県民投票による決定を主張し、辺野古移設に関して、それぞれが特色ある主張を展開しています。

今回の沖縄知事選では、辺野古移設に関しては四者四様の主張が見られてはいるものの、それ以外の政策には現職の仲井真氏を除いてあまり触れられていません。もちろん、この移設問題が沖縄の将来を大きく左右する問題であることは否定しませんが、知事の仕事、沖縄の抱える課題はそれだけでしょうか。筆者は、この点に疑問を感じています。全国でワーストの失業率や有効求人倍率の問題など、筆者のような他の地域の人間でも把握できるような課題は少なくありません。普天間や辺野古といった移設に関係する地域の住民だけが有権者ではないでしょうから、前述したような経済面などの移設関連以外の政策提言を候補者に求めている有権者は多いのではないかと感じています。

選挙において、大きな課題や目立つ争点について主張や理想を語ること、分かり易く、見栄えもするので、当選のための戦略としては正しいと思います。しかし、目立つものだけに取り組めばいいのでしょうか。地味で分かりにくい政策ながらも、人々の暮らし関わるテーマや県という広さの中で生じる利害調整など、様々な人が持つ様々な意見に触れていかなければ、長い目で見た際に県民のためにならないのではないでしょうか。県の公職トップに立つ以上、自らの主張に関わるものだけでなく、全ての意見や考えを尊重し、様々な人の意見に中立な立場が求められているのではないでしょうか。皆さんのご意見お聞かせください。

参考記事:本日付讀賣新聞(13版)3面・同日付朝日新聞(14版)1,36

 

 

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