「希望」を見出したくて

昨年1月、3人組Jポップバンド「いきものがかり」が、活動休止ならぬ「放牧宣言」をしました。何度かライブに足を運んだこともあるファンであった筆者にとっては、驚きや戸惑いなど複雑な心境でした。

本日の朝日新聞には、そんないきものがかりのリーダーであり、ソングライターでもある水野良樹さんへのインタビュー記事が掲載されています。お題は「希望」について。昨年筆者が書いた最後の記事で希望について書いたこともあり、(そこに「希望」はありますか?)、新年一発目はこの記事を取り上げます。

記事では、次のように語っています。

分かり合えない時代に、どの正しさを取るかの勝負に固執するのではなくて、違う正しさを持った両者が次の新しい正しさ、常識を生み出そうとする方向にならないか。どちらも満足することは難しいけれど、それぞれが少しずつ歩み寄り、次へ積み上げられていけるのなら、僕はいまの時代にもっと希望が持てます。

記事を読んだとき、水野さんが作詞作曲をした「風が吹いている」を思い出しました。この曲はロンドンオリンピック・パラリンピックのNHK放送テーマソングでした。この曲を作る際の心境について、Twitter上で次のように述べています。

ばらばらであること。互いの正義と正義とが相入れないこと。でも同じ時代に生きている。倒れているひともいる。希望を謳うひともいる。怒りをぶつけるひともいる。それらすべてを嘲笑うひともいる。黙っているひともいる。それぞれの視線は悲しくも重ならない。でも同じ今に、生きている。

我々は、原発再稼働、沖縄基地問題など、意見が対立して、膠着状態となっている課題をいくつも抱えています。昨年、あらたにすで何度もこのような問題について取り上げ、その度に解決策があるのか、頭を悩ませていました。おそらく今年もそうなるでしょう。それでも、共存できる社会を期待しながら、記事を執筆していきます。

♪信じあえるだろう 想いあえるだろう この時代を 僕らを この瞬間(とき)を (風が吹いている)

今年もあらたにすをよろしくお願いいたします。

参考記事:

1日付 朝日新聞朝刊(東京12版)11面(オピニオン)「希望はどこに 「分かり合えない」を超える歌がある」