私の祖父母は健康維持への意欲が非常に高いです。祖母は毎週1回、2時間ほどを使って、地域の体操クラブでの柔軟体操やヨガで汗を流し、祖父は目的地の一つ前の駅で降りてできるだけ長い距離を歩くなど、運動不足にならないように心がけています。
対して、父も母もほとんど運動をしません。移動の大半は車なので、1日の中で歩いている距離は非常に少なくなっています。また、休日も仕事の疲れから横になって休んでいることが多く、運動をしている姿をほとんど見たことがありません。
このように、働き盛りの世代よりも高齢者の方が運動する機会が多いのは私の家庭だけではないのかもしれません。
スポーツ庁によれば、昨年度の体育の日調査で、働き盛りにあたる30~40歳代の体力低下の傾向が他の世代よりも深刻であることが分かりました。
順天堂大の内藤久士教授は次のように指摘しています。
「仕事や育児、ほかの楽しみなどで運動、スポーツをやれていない人が多いと考えられる」
確かに、私の両親のように運動、スポーツのための時間をとることが難しい人は少なくないでしょう。しかし、職場や家で積極的に階段を使ったり、歩く機会を増やしたりすることで、日常の中に体を動かす機会を設けることは出来ると思います。高齢になり、足腰が衰えてから身体を動かしてこなかったことを後悔しても遅いはずです。
両親にまずは軽い散歩から勧めたいと思います。
参考記事:
9日付 読売新聞朝刊(大阪14版)32面(社会)「働き盛り 体力低下」
同日付 日本経済新聞朝刊(大阪12版)34面(社会)「30代後半女性の体力低下」