高齢者がん、今できること

 今年の7月、神奈川に住む85歳の祖母の膵臓と肝臓にがんが見つかりました。しかも、ステージ4。医者によれば、余命は数か月だそうです。高齢ということで、手術はせず、痛みを和らげる処置をするようです。少しでも長く生きてほしいという思いとともに 、何もできないもどかしさを感じました。

  今日の読売新聞の1面には「高齢者がん 積極治療せず」の記事がありました。国立がん研究センターの発表によれば、85歳以上の患者の場合、無治療患者の割合が多いことが分かりました。治療の難しい膵臓がんは6割が治療をしないようです。

  この記事を読み、少しホッとしました。積極的な治療をしないことは、なんだか、見放しているように感じていたからです。しかし、今では、それもひとつの方法になりつつあるのです。

  そんな高齢者に対してのがん治療には課題もあります。記事には、

統一した基準はなく、現状では医師らが治療と副作用のバランスを考慮しながら、個別に治療法を判断している。高齢患者の治療への希望をくみ取りつつ、平均寿命を超えても体への負担が大きい治療が必要かどうかも含め検討し、早急に指針を作るべきだ。

とあります。

  患者や家族は、がん宣告に戸惑いを隠せません。そもそも、がんであることを本人に伝えるべきなのかどうか、という葛藤もあります。また、生活はいままで通りでもいいのか、外出は控えた方がいいのかなど、分からないことばかりです。そんな不安を拭える指針ができれば大きな支えになります。

  先日、母が祖母の様子を見に行きました。「思ったより、元気そうだった」と話してくれました。無治療を選択した今、家族が会いに行くことが何よりも大事だと感じました。長い間、祖母の顔を見に行っていません。会えなくなる前に、いろいろなことを話しに行きたいと思います。

参考記事

 9日付 読売新聞 13版 1面 「高齢者がん 積極治療せず」

同日付 日本経済新聞 13版 38面 「がん『治療なし』高齢で多く」

同日付 朝日新聞 13版 29面 「がんの5年生存率 65%」