激闘のすえ・・・

夏の終わり、延長50回の激闘に注目した人も多かったのではないでしょうか。全国高校軟式野球選手権大会の準決勝は崇徳高校(広島)・中京高校(岐阜)の両者譲らず、4日間で計10時間18分に及びました。ゼロ行進の均衡を破ったのは延長50回、中京高校。3-0で準決勝を突破し、その後ダブルヘッダーで行われた決勝でも三浦学苑高校(神奈川)を2-0で破り、優勝旗を手にしました。

「青春だな〜」と感じる一方で、連投する投手の肩の心配も。準決勝を投げ合った中京の松井投手と崇徳の石岡投手の投球数はそれぞれ709球、689球。崇徳の石岡投手は試合後、「肩はぱんぱんに張って、指に力が入らなかった」とうなだれていたそうです。監督は途中で投手交代を考えたそうですが、「ここまで来たら石岡に投げさせてやって」「投げ合いを降りたくない」という選手の声があったため交代は指示しませんでした。

朝日新聞には「激闘4日間 軟式キラリ」と美談で紹介されていますが、皆さん、この連投をどう見ましたか。読売新聞では「継続試合 課題浮かぶ」という見出しを打って再試合でなく継続試合というシステムを取る運営を問題視しています。最低でも9回が必要な再試合に比べ、継続試合は早ければ1回で終わることが大会運営上の利点とされていますが、中京の監督は「失点すれば負けの状況が続き、エースを変える判断は難しかった」と話しました。また、大会を8月中に終える規定のため、本来2日間で行う準決勝・決勝を1日で実施することになりました。日程消化を優先させた側面は否めず、選手に負担を強いる形となりました。

今回の軟式野球だけでなく、硬式野球(甲子園)でも毎年のように投手の酷使が議論になります。「選手が志願してやっているんだから問題無い」「将来のことを考えるとやめるべきだ」「投球制限を設けるべきだ」「試合日程を変えるべきだ」などなど、様々なご意見をお寄せください。

 

参考にした記事:

1日付け朝日新聞1面・スポーツ面・社会面

1日付け読売新聞社会面

1日付け日経新聞社会面