「迷わずに駆け抜けろ 伝説の幕が開ける さあ気持ち込めて 進め 狙い定め 跳べ!大谷! 夢の向こう側へ」
神様仏様大谷様。パ・リーグ優勝の立役者、北海道日本ハムファイアーズの大谷翔平選手の応援歌です。昨日(28日)の試合に先発し、西武打線を1安打に抑え、完封勝利を挙げました。大谷選手と言えば「二刀流」。投手としても、打者としても活躍することを言います。今季は、投手として10勝、打者としては100安打・20本塁打を達成。また日本球界最速となる164キロを記録しました。マンガの世界を超えてしまった、と言っても過言ではありません。まさに「伝説の幕が開いた」のです。
2連覇中のソフトバンクとのゲーム差は最大11.5ゲームありました。7月には球団新記録となる15連勝で詰め寄り、8月の直接対決を制して、見事な逆転優勝です。
大谷選手は岩手・花巻東高校から2013年に入団しました。高校時代から投手・打者の両方で注目されていましたが、プロでも二刀流をやらせると宣言したのは、栗山監督でした。今季序盤はなかなか勝てない試合が続きました。指にできたマメを潰してしまい、長く投げられないこともありました。そんなとき、栗山監督は打者で起用。投手・打者として、栗山監督のもと、日本ハムで育てられました。
大谷選手のように新人選手として入団し、移籍せずに同じ球団でプレーすることを「生え抜き」と言います。日本ハムには生え抜きの選手が多いことが特徴です。これはファンにとって大きな魅力だと思います。特に昨日の試合では、出場選手全員が生え抜きでした。外国人のレアード選手もいますが、来日してからは日本ハムでしかプレーしていません。入団したときから応援している、見守っている、という親心のようなものでしょう。人気はホームゲームの観客動員数が示しています。2005年以降、100万人超の観客動員を続け、今季はついに200万人に到達しました。
生え抜き選手にはずっと同じ球団で活躍してほしい。普通ならそう思うでしょう。ただ大谷選手には「夢の向こう側へ」と行ってほしい、と願わずにはいられません。海を渡り、メジャーリーグで投げ挑み、打ち勝つ姿を見たくなってしまうのです。気は早いですが、さらなる「伝説の幕を開」くことを期待しています。
参考記事:
29日付 各紙朝刊「日本ハム大逆転優勝」関連記事