2ヶ国語を話すことはほぼ必須?インバウンド増加で求められる英語の能力

 学生生活も残りわずかに迫った今、卒業旅行の資金を稼ぐため、そして学生のうちにしかできないことを、と考えた私は今まで経験したことのないアルバイトに挑戦することに決めました。12月の一か月、東京のジュエリーブランドで派遣社員として働きました。

 勤め先は、都内のなかでもインバウンド客が多い銀座。店に来られるお客様の半分、多い日は4分の3が外国人という今までに経験したことのない環境でした。スタッフの多くは英語が話せ、中国人や韓国人もいたりと、海外からの買い物客に対応できる体制です。今まで地元の近くで働いてきた私は、中国語や英語の必要性をさほど感じていませんでしたが、ここにきてようやく第二言語があることがどれだけ大切かということを思い知らされました。中国語も英語も勉強してはいましたが、いざ使おうとしても思い通りにならない自分に悔しさを感じる日々でした。

 そんな職場で驚かされたのが、中国の人たちが話せる言語の多さ。スタッフも客もそうですが、大抵の中国人は中国語と同じくらい英語も流暢に話します。なんでこんなに話せるのだろうと、中国人のスタッフに聞いてみると「学校でテストがあるから」といっていました。しかし、それは日本も同じはずです。中国のほうが求めるレベルが高いのかもしれません。

 今まで小学校から大学まで英語に触れてきた中で、日本の英語教育ってどこか形式的なところがあるように思います。これとこれ覚えて、文法はしっかり身につけるように。実際使う英語は頭に浮かんだことを瞬発的に文章にして話さなければならないと思うのですが、日本はその「話す」ことを学校の教育現場で実践する機会が少なすぎる気がします。

インバウンド需要が高くなってきた今、疎かになりがちな「話す」ということに対しての教育の重要性が一段と増してきているように思います。