一人暮らしの高齢者 どうサポートしていくべきか

今年のゴールデンウイークは円安の影響もあり、多くの人々が海外旅行を控え、国内で過ごしたことでしょう。筆者も1年ぶりに地方に住む祖母のもとを訪れました。たわいもないおしゃべりに花が咲き、数日間の滞在はあっという間に過ぎました。ただ、久しぶりに訪れてみると、このような時を共に過ごせる時間があと少ししかないことを痛感しました。祖母は80歳を超え、昨年まで乗っていた自転車ももう乗ることはできず、体力の衰えがはっきりとわかりました。そして、祖母と母が交わす会話の中心は、終活に関するものが増えてきています。娘や息子、孫がいる場合はこうした終活の話ができますが、身寄りのない高齢者はどうしたらいいのでしょうか。

このような一人暮らしの高齢者の課題に対応するため、政府が老後対策の支援を検討し始めたと本日の朝日新聞で報じられています。これまでにも、高齢者が病院や施設に入る際の手続きや葬儀、遺品整理などの支援が一部の市区町村で行われてきましたが、これらの取り組みを全国的に制度化する方向とされます。ただし、これに伴う費用や人員の確保については、これからの検討ということです。

筆者は、身寄りのない高齢者にとっては地域コミュニティが重要だと考えています。東京などの都市部では、高齢者人口が過去最高の水準に達し、高齢化率や75歳以上の人口も増加しています。しかし、地域コミュニティの減少は進む一方で、高齢者の社会参加の機会が減っています。このような状況下で、地域コミュニティの重要性を再評価する必要があるのではないでしょうか。スマートフォンなどを利用したオンライン環境も整っており、足腰が弱く外へ出られない高齢者でも先進技術を活用してコミュニティを形成し、社会参加の機会を得ることができます。このような取り組みを進めていくことで、高齢者の孤立を減らしていかなければならないと思います。

5日のこどもの日を前に、総務省から発表された子どもの数は最小を記録して減り続ける一方で、高齢化率は上昇していました。将来、高齢者がますます増える中で、政府や自治体の対応策に注目し、筆者もできる限りの支援を模索していきたいです。

 

【参考記事】

7日付 朝日新聞朝刊 (14版)1面 「身寄りなき老後 国が支援制度 日常生活から死後対応まで 試行へ」 関連記事3面

5月4日 日経電子版「子どもの数、最小の1401万人 総人口比率は最低の11.3%

【参考資料】

総務省 「地域コミュニティに関する研究会 報告書(令和4年(2022)4月)」(最終閲覧日:24年5月7日)

東京都総務局「令和5年『敬老の日にちなんだ東京都の高齢者人口(推計)の概要』(23年9月13日)」(最終閲覧日:24年5月7日)