就職活動 親の意思はどこまで?

3月1日に就活が解禁され、現3年生ではこの時期、面接やエントリーシート作りに明け暮れる人が多いと思います。私もその一人です。なかなかに苦労するものだなと感じる日々です。自分が何をしたいのかを改めて考えたり、情報が多くある中で何を信じれば良いのか分からなくなったり。当たり前ですが、人生に正解はないし、就活にも、もちろん正解はないので、自分が納得できる就職先を見つければいいのですが、それが大変なんだよなぁと思うばかりです。

なかでも難しいなと思うのが、自分の意思と他の人の意見をどこまで反映させるか、というところです。やりたいことはこの企業で実現できるけど、給与を見た時に少し納得がいかない。自分のやりたいことが満足にはできないけれど、給与がいいから生活は豊かになる。この二つの選択肢があれば、私は恐らく前者を取ると思います。人生の多くを仕事で過ごすと考えるなら、給与が低くても自分のやりたいことをしたいからです。

一方で、これを親に相談すると、後者を勧められ、前者には強く反対されます。親の意見はごもっともだし、自分よりも長い人生を歩んできているのだから、そっちのほうがいいのは頭の中では痛いほど分かっています。しかし、それでも前者を取りたくなるのは、自分の願望だから仕方がありません。

「自分の人生なのだから、後悔ないように」、「妥協だけは絶対しないで。諦めないでほしい」。先輩に相談すると、よく言われる言葉です。後悔のないようにするために、必死に就活をしていますが、ふと疑問に思うことがあります。「今決めたことが今後の人生を決めるってすごく怖いことじゃない?」。自分が今やりたいと思っていることが将来やりたくなくなるかもしれない、今は仕事のやりがいを求めているけど、将来はそれよりも収入を求めているかもしれない。学生の身分でしか生活したことがないのに、社会人になった自分の方向性を今決めてしまっていいのか?考えれば考えるほど、キリがなくなります。

そう考えると、社会人の方々や身近にいる親の意見は将来の方向性を決めるための参考資料として必要なのかもしれません。全部が全部を聞き入れる必要はなくても、社会人生活や、ライフステージの変化を経験したからこその話は、貴重なものでしょう。しかし、あくまでも自分の人生です。それで本当に後悔がないのか。それはきちんと考えていかなければいけないなと思います。

25卒のみなさん、共に頑張りましょう!

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3月14日付 日本経済新聞 夕刊「子どもの就活 親はどこまで」