A3のビッグ手帳 自分だけの言葉をアナログに書き出す

最近自分に合っているなと思い始めている手書きの手帳。見開きにするとA3のビッグサイズで、左に4日、右に3日。時間で区切られたマス目の周りには広めの余白。1週間の目標をでかでかと上に書き込み、夜寝る前、仕事や勉強に疲れた時に開きます。

1つ1つの時間のマスには、その出来事で気づいたこと、感じたこと、次に活かしたいことを、直接書き込んでいくスタイルにしました。予定の管理はスマホとパソコンで連携したGoogleカレンダーを使っているので、この手帳の大きな役割は、目標の確認と振り返り、そして、高い一覧性によって自分の1週間をイメージすることにあります。

▲エクセルで自分好みのサイズに調整。授業の時間割のデータも入れてあるので、1週間の流れの型は初めからある程度できあがっている。週初めにワクワクした気持ちで目標や見通しを書き込む。

筆者はいつも日記帳を最後まで使えないタイプでした。書き始めたら、今日の学びを書き留めておきたくなって延々と書いてしまうし、その結果、大変になって続かない。けれど今の手法なら、1日の出来事をざっと見返して、特に印象的だったところだけに書き込むこともできるし、1日の途中に、休憩がてら先ほどの出来事を振り返り学びを書き留めておく、ということもできます。

たとえ余裕がなくて書けなくても、「この日は〇〇があって余裕がなかった日だったのか」と割り切り、その事実を、原因とともに客観的に受け止められました。いつも日記をつけるときは、「本日の反省会」になり、目標や時間の使い方などへの意識の低さに暗い気持ちになりがちな私ですが、こうして一覧で出来事や事実を見ながら反省を書き込むと、できたこと、できなかったこと、次への具体的な対策、気づきをより客観的に分析できるようになりました。「次はこういうアプローチをしてあげたら、私はうまくいくかもしれない」と、前向きに、毎日をゲーム感覚で乗りこなせる気がします。

また、1枚の紙に、誰に向けたのでもない言葉を書き出すのは、結構心地の良いことだということも気がつきました。「つぶやき」や「日常」の記録を、誰がどんな反応をするかな…と気にしながら世に投稿する、というのは、かなり神経を使うものです。始めは、「相手の反応を強いて求めなくても良いけれど、友達に見てもらえるかもしれないという発信の気楽さ」に魅力を感じていたものですが、いつの間にかそれは歪な「つぶやき」に形を変えていました。

誰の評価も気にしない1枚の紙に、自分の日常を綴っていくことで、ちゃんと、自分の人生の中の1週間が、実体のあるものに思えるようになりました。自分の納得する物差しで自分の1週間を評価し、適切に目標設定ができる。「忙殺された1週間」が繰り返し過ぎゆくのではなく、立ち止まって一つ一つの出来事に意味を見出したり、気づきを得たりすることで、充実したんだと思える。24歳にしてやっと、少しずつ、自分の毎日に向き合えるようになってきた、そんな気がしています。

 

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