立ったままお昼寝 仮眠用ボックスgiraffenap(ジラフナップ)とは

本日9月3日は、睡眠健康推進機構が定める「秋の睡眠の日」。それにちなんで今回は、 立ち寝スタイルの仮眠用ボックス「giraffenap(ジラフナップ)」を体験してきたのでご紹介します。

訪れたのは、東京・原宿にある「ネスカフェ 睡眠カフェ」。半個室の部屋でコーヒーナップを体験できるお店です。コーヒーナップとは、コーヒーを飲んだ後に20分程度の仮眠をとることを言います。寝る前に飲んだコーヒーのカフェインが目覚めを助け、後に眠気を引きずることなく昼寝をすることができるのです。

そんなカフェに9月17日までの限定で導入されているのがこのジラフナップ。野生では立ったまま眠ることがあるというキリンの英語名giraffeが名前の由来になっています。忙しい会社員の休息手段として、オフィスなどへの導入が期待されています。対象となる眠り足りない社会人を再現するべく、寝不足の上で日中歩き回り、疲労と眠気を蓄え向かいました。

案内されたのは、御覧のようなボックス。頭、お尻、すね、足の4点で体を支え、前傾姿勢で寝ます。頭とお尻の位置は電子パネルで細かく調整でき、最適な姿勢で休むことができます。扉を閉めるとほぼ個室になり、人目を気にすることもありません。内部には空気清浄機や色味が変更できるライト、充電器が備え付けてあります。

立ち寝の利点は、眠りが深くなりすぎないため、起きた後の作業に支障をきたすことなく睡眠不足を解消できることにあります。また、服装はそのままで、髪型も崩れることなく眠れるのも大きなメリットでしょう。体重は4点に分散され、一か所に過度な負担がかからないので、横になっていないにもかかわらず楽な姿勢なのです。

こうして30分ほど休息をとったのですが、腕の痺れや慣れない姿勢が気になってしまい、眠ることができませんでした。私のように寝つきの悪い人は、慣れないと寝入るのは難しいかもしれません。とはいえ、机や椅子で寝ようとするよりはよっぽど眠りやすいと感じました。

 

経済協力開発機構(OECD)の調査によると、日本は先進国の中で睡眠時間が最も少ない国です。一日の平均睡眠時間が6時間未満の割合も、男性が37.5%、女性は40.6%と高く、十分な睡眠がとれていない人が多いことが伺えます。

立ち寝スタイルの仮眠用ボックスは手軽で、場所もとらない優れもの。需要も大いにあることでしょう。ただ、これは睡眠というよりは休憩に近いもので、睡眠時間を増やす効果は低いと筆者は感じました。昼寝は必ずしも必要なものではなく、日中眠くなるのは夜の睡眠が足りていない証拠。このような装置に頼りながらでも、生活リズムの乱れは自力でなおしていきたいものです。

 

参考記事:

眠れぬ悩み、時間も理解も 日本は先進国最短、国も目標設定 「リズム障害のせいで可能性狭く」:朝日新聞デジタル (asahi.com)

 

参考資料:

ネスカフェ 睡眠カフェ in 原宿 (suimin-cafe.jp)

立ったまま寝る仮眠ボックスが誕生! 20分でリフレッシュ、素早く仕事に復帰できる|au Webポータルコネタニュース (auone.jp)