悪霊退散 「大茅の輪くぐり」で健やかに -異世界への誘い-

京都には世界に誇るべき神社仏閣が数多くあります。清水寺や伏見稲荷大社など、世界遺産もたくさん存在しています。

そんな中、皆さんは京都にある北野天満宮に訪れたことがあるでしょうか。受験シーズンに足を運んだ人も多いのではないかと思います。

北野天満宮は京都市上京区にある神社。主祭神は菅原道真。豊臣秀頼造営の社殿は国宝。「北野天神縁起」をはじめ多数の文化財を所蔵。太宰府天満宮とならび全国天満宮の本宮とされます。

京都に住んでいる私は、常に神社仏閣に囲まれながら生活しています。学校に行くまでのルートも二条城付近を出発して北野天満宮を通り過ぎて金閣寺近くの大学に通うといった具合でワクワクしながら通学しています。

学問の神様である菅原道真が祀られていることから、合格祈願の人々を乗せた多くの観光バスが北野天満宮に止まっていることも合点がいきます。

そんな天満宮で今月25日に夏を健やかに過ごせるように願う「大茅の輪くぐり」が開催されました。カヤを束ねた直径5メートルの輪を参拝者がくぐり抜ける行事です。茅の輪は、くぐると半年間にたまった罪やけがれを除くとされています。京都の多くの神社では、一年の折り返しにあたる6月30日に行われる神事「夏越の祓」に向けてお目見えするとのことです。

「大茅の輪くぐり」について調べてみたところ、「チガヤを束ねてつくった大きな輪。6月晦日 (みそか) の夏越 (なごし) の節供にこれを社頭に設置する。参詣 (さんけい) 者がこれをくぐると災いを避けることができるといわれている。(中略) 茅の輪くぐりは今日も各地の神社で行われているが、広島県などではとくに7歳の子はかならずくぐるという」とのことでした。

輪を左、右、左の順に3度くぐったあと、社殿にお参りするのが作法。茅の輪を身につけて災難から逃れた伝説が、宮中儀礼を経て各地に広がったとされる(朝日新聞,2023)。

私も実際に「大茅の輪くぐり」を体験してみましたが、大茅の輪が想像より大きく人は悠々と通ることの出来る大きさでした。そして、大茅の輪をくぐっているとどこか別世界に足を踏み入れるような体感があります。

この「大茅の輪くぐり」は、全国各地で開催されているとのことです。是非みなさんも地元の神社に足を運んでみてはいかがでしょうか。

参考記事

ジャパンナレッジ「北野天満宮」(最終閲覧日2023年6月26日).
ジャパンナレッジ「茅の輪くぐり」(最終閲覧日2023年6月26日).
2023年1月1日・朝日新聞「開運祈り「茅の輪くぐり」 大槌・三陸御社地天満宮で10日まで /岩手県」岩手(1).

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