よく見かけるスマートウォッチ、実際に使ってみた

先日、財布を落としてしまった。幸い、交番に届けられており、現金が抜かれることもクレジットカードの不正利用もなかった。学生証や交通系ICカードは入れていなかったので、住所や身元がバレる危険は最小限で済んだはずである。

しかし、最近では財布をあまり使わない人も少なくない。スマートフォン一つで決済することができるからだ。また、音楽を聴くこともストップウォッチやアラームはもちろん、テレビ番組を見ることもできる。スマホ1台でなんでもできてしまう。これだけでも十分便利なのに、人々はさらなる便利を追求するもので、スマートウォッチというものも存在する。これは、スマホより機能は劣るが、いわばスマホのリモコンとしてのさまざまな役割を果たす。腕時計の形をしており、文字盤の部分がタッチパネルになっている。もちろん時計の役も果たすが、音楽を止めたり、LINEの通知や返信をしたりできるほか、性能が良いものであればタッチ決済も可能だ。私も約1ヶ月前に約3000円と安物であるが買ってみた。

300円均一ショップで買った。 約3000円のスマートウォッチ。

これはタッチ決済こそ使えないものの、アプリの通知に加え、睡眠状態、歩数や心拍数、消費カロリーを計測してくれる。さらに流している音楽の再生や一時停止、それに懐中電灯にもなる。

スマホの通知を手元で知らせてくれるのは、カバンの中にある本体を取り出す手間が省けるので非常に便利であるし、これをつけたまま寝れば、睡眠状態を計測してくれる優れものだ。専用のアプリで記録を管理することができる。

 

アプリ上でデータが確認できる

 

これをつけてから、健康にも少し気をつけるようになった気がする。しかし、機能の多くはスマホと連動しているため、接続が切れると正確に記録されなかったり、表示されている時刻がずれてしまったりすることもある。また、睡眠状態を計測してくれるから寝ている時も基本的にはつけている。このため、どことなく監視されている感じやデジタルに依存している心地がするのも否めない。

このスマートウォッチにはないが、支払い機能がついていた場合、先に話したように無くしたときの損害が大きいようにも思う。メールの通知やメッセージのやりとりができるので、スマホを乗っ取ってしまうことも簡単だろう。

手軽に買うことができる上、従来の時計に比べ、便利なスマートウォッチ。

しかし、使っていくうちに頼り切ってしまう。機能をたくさん備えれば間違いなく便利ではあるが、本当にそれでいいのだろうか。無くしてしまったときの被害防止、バッテリーがなくなってしまったときの代替策など、気になる点はいくつもある。慎重に考えて使うよう心掛けたい。

 

参考記事:

6月15日(木)朝日新聞 朝刊7面

「国産時計、高級シフト 高まる知名度 1個数千万円も スマートウォッチ人気 手頃な製品苦戦」