「ソロ集まりグループキャンプ」の見出し。目にした瞬間に感じたのは「ウワー。キャンプしたい」だった。うぅーん、浅はか。
でも、毎日のように本の山に埋もれていれば、恋しくなるのはやっぱりアウトドア! 大自然! キャンプ! 真夏の太陽の日差しにジリジリと焼かれながら砂浜に寝ころびたい。青い海のさざなみの音に抱かれながら木陰でまどろみたい。満天の星を見上げながら友と語り合いたい…。
煩悩はさておき、記事を読み進むと、ソロキャンプをグループで行う「ソログルキャン」が流行しているとありました。みんなで役割を分担したり、同じテントに寝たりするのではなく、それぞれが自由に過ごすのだそうです。
ソログルキャンの魅力は、必要があれば助け合う、ほどよい距離感。分からないことを教えてもらえたり、孤独感が解消されたりといった利点があります。
流行の背景にあるのは、コロナ禍でソロキャンプが人気を集めたこと。記事によれば「ソログルキャンという言葉が SNS に登場したのは2021年頃から」。コロナがまん延する前の社会には二度と戻れないけれど、こうして新しい交流のかたちも生まれているのですね。
なんだか、難しそう。そんな勝手な思い込みで、最初から私の選択肢になかったソロキャンプ。記事のおかげで少し視野が広がり、初心者でもおひとりさまで大自然に挑むのも悪くないな、と思えました。
ところで、私の目の前にある「山」は、新緑に萌える自然――ではなく、前述したように積み重なった本、です。現在勉強しているのは、哲学の古典的なテーマ「世界は存在すると知ることができるのか」。自然の形容しがたい美しさや雄大さに包まれて、いつか世界は存在するんだって確信できるといいな。
参考記事:
30日付 読売新聞朝刊(12版)17面「ソロ集まりグループキャンプ」