オーケストラ~生演奏の魅力~

皆さんは、オーケストラのコンサートを聴きに行ったことがありますか?少し敷居が高いと感じ、敬遠してしまっている人も多いのではないでしょうか。今回は、そんな方々に、生演奏の魅力をお伝えしたいと思います。

筆者は、中学時代からオーケストラでチューバを吹いています。そのため、コンサートに行く機会も多くあります。昨日も、札幌交響楽団の第652回定期演奏会に行きました。

札幌コンサートホールKitara(2022年12月17日筆者撮影)

オーケストラの演奏はCDでも聴けますし、近年では「Amazon Music」や「Spotify」など音楽配信のサブスクリプションサービスも流行しています。では、生演奏ならではの素晴らしさとは何なのでしょうか。私なりに考えた魅力を3点挙げたいと思います。

 

①圧倒的な臨場感

最大の魅力は、圧倒的な臨場感でしょう。大曲を演奏する際には、奏者は100人を超えることもあります。大人数による一糸乱れぬ演奏は、聴くものを圧倒します。また、指揮者や奏者が発する繊細な音をも感じることができます。昨日のコンサートでも、指揮者の息遣いがしばしば客席まで聴こえてきました。

 

②唯一無二のサウンド

座る客席の位置によって、演奏の聴こえかたは大きく異なってきます。例えば、ステージに近づくほど、自分に近い楽器の音が大きく聴こえ、離れた席ではオーケストラ全体の音が比較的バランスよく聴こえます。私は、チューバの音がよく聴こえるように、チューバ奏者の近くの席に座ることが多いです。皆さんも演奏会に通い、自分なりの特等席を見つけてみてはいかがでしょうか。

 

③ミスもまた一興?

生演奏では、時にミスやハプニングも起こります。プロの演奏家も人間ですから、ときに音を外すようなミスをしてしまいます。多くの人は間違いのない演奏を望んでいるでしょうが、ミスに遭遇したときに、私は「プロも失敗はするのだから、自分が演奏でしくじっても気にしすぎることはない」と密かに安堵してしまいます。

また、ミスに気付くということは、それだけ曲を聴き込んだという証拠でもあります。演奏会に行く際には、事前にCDなどで「予習」をすると、より演奏を楽しめるでしょう。

 

先月13日に、「クラシック音楽公演における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」が改定され、マスクを着用すれば「ブラボー」などの大声を発することができるようになりました。このガイドラインも、来月8日の新型コロナウイルス感染症の5類への移行をもって廃止されます。

オーケストラにも日常が戻りつつあります。ぜひこの機会に演奏会場に足を運んでみてはいかがでしょうか。

 

参考紙面:

4月22日付 読売新聞朝刊(東京)27面 「5類」移行 コロナ無料検査終了 道「感染症対策本部」発足へ=北海道

札響定期演奏会 川瀬賢太郎がプロコフィエフとラフマニノフ指揮 4月22、23日:北海道新聞デジタル

 

参考資料:

クラシック音楽公演運営推進協議会「クラシック音楽公演における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」

クラシック音楽公演運営推進協議会「クラシック音楽公演における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン 新旧対照表」

クラシック音楽公演運営推進協議会「新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行に伴うクラシック音楽公演における感染予防のご案内」