半年ほど前に、女性の友人らと遊びに行った際のこと。「お腹が痛い」という女子に対して、筆者はそのまま「腹痛」の意味で受け取ってしまい、的外れな対応をしてしまったことがありました。後から他の女子に察しが悪いとお叱りを受けるまで、生理のことを婉曲に伝えようとしていることに全く気が付きませんでした。自分の無理解を反省すると共に、世の男性に気づかせないくらい普段から気を使ってくれている、そして、気を使わせてしまっているのかと思った記憶があります。
生理そのものは知っているつもりです。ただ、具体的に何が、どのように辛いのか、そして、周りはどのような対応をするべきなのかなど、実際に役に立つことは学校も含めて全く学ぶ機会がありませんでした。勿論、知ろうとしてこなかった面もありますが、社会的にタブー視され、隠すことが求められている影響があるだろうことは言うまでもありません。
では実際に、世の中の生理に対する理解度はどれほどのものなのでしょうか。
メディア「エラベル」が男性を対象にした調査では、44.8%の男性が生理に理解があると答えました。一方で、「MUSEE MARKETING」が女性に行った調査では、男性は理解があると思うと答えた割合はたったの28%。さらに、「世の中の男性は、生理についてもっと知るべきだと思いますか?」という設問には、90%の女性が「はい」と答えています。
異なる調査のため、単純に比較して判断することはできませんが、生理について理解した気になっている男性が一定数いること、そして、男たちの理解が足りていないことは言えそうです。
26日の日経新聞には、男女がともに生理を学ぶために開かれているセミナーが紹介されていました。男子校の中学や高校を始め、企業でも勉強会が開かれていると言います。「恥ずかしいものではない」「タブー視してはいけない」。そんな基本姿勢で理解を深めているようでした。
改めて思うのは、学校教育に生理などジェンダーの授業が組み込まれなければ、知る機会が訪れない人が多くいるということです。性の話だからと時が経てばわかるようになるだろう。そんな考え方では何も進みません。
「生理だと言ってくれればいい」という意見もありますが、知られたくない女性もいる中では男性のエゴなのでしょう。交際関係にあるならまだしも、さほどの関係でない相手に言うのが憚られるのは当然です。だからこそ、女性側が生理のことを自然に口に出せるような環境作りを目指し、性にまつわる話をタブー視することを教育の力によって変えていくべきです。偏見が少なくない今は男性側が可能な限り慮ることが最適解だと筆者は思います。
今回、生理について調べてみて、周期や期間、症状や対処法など知らないことばかりで驚きました。わかりやすいサイトがいくつもあります。是非、知識量や性差に関係なく、一度勉強してみてはいかがでしょうか。
参考記事:
26日付 日経電子版「生理の話タブーじゃない 学校や企業でセミナー相次ぐ: 日本経済新聞 (nikkei.com)」
参考資料:
・男性は生理をどこまで理解してる?毎月のかかる費用や症状などの理解度を徹底調査!【男性581人にアンケート】|株式会社PLAN-Bのプレスリリース (prtimes.jp)