大学3年生になると、聞くことが増えるようになる言葉第一位「就活」。筆者も、今年の春から大学3年生。就活ガイダンス、インターンシップ・・・。そんな言葉を耳にする機会が増えてきました。
インターンシップとは何なのか。簡単に言うと職場体験です。自分が興味のある企業に実際に訪問し、仕事を体験したり、働く人たちの話を聞いたりすることによって、興味を深めたり情報や知識を得ることができます。日本では主に、大学3年生の夏から冬にかけて行われることが多いとされています。
そんな中、後払い決済サービス大手、ネットプロテクションズは、中高生向けのインターンシップ、「THINK FRAT CAMP U-18」を開講しています。インターンは大学生のもの、そんな常識を覆します。
同社は2019年に中高生向けのインターンを開始。夏休みに合わせ、毎年5日間の日程で東京都内の本社で開催しています。参加費は無料で、21年夏は約30人が参加しました。運営に携わる同社の赤木さんは、「実は中高生のアウトプットの質は、大学生とあまり変わらない。社員も刺激を受けている。」と話します。
中高生向けのインターンを開催しているのは、一つの企業だけに留まりません。日用品大手のユニリーバ・ジャパンも、高校生向けのインターンを17年から実施しています。「社員だとどうしても、コストや常識にとらわれて実現可能な範囲で考えてしまう。中高生のアイディアは大胆で制約を感じず、刺激になって社内で議論に発展したこともある。」と担当者は話します。
インターンは、学ぶ側である「学生たちのためのもの」という認識を持っている人も多いのではないでしょうか。しかし、いまやインターンは、学生のためのものという意味に限りません。ある意味では、企業側にとってのものでもあるのです。
アイディア戦略が重要となってきている今。大学生に限らず、中高生たちの若者ならではの想像力が、企業にとって大きな助けとなる可能性も秘めています。就活目的のみのインターンではなく、学生と企業が互いに刺激し合あうことができるインターンが求められているように感じます。
参考記事:日本経済新聞 夕刊 16日付 4版1面 中高生だってインターン