早まる「スマホデビュー」にひとこと

 

スマホデビュー「小学生から」。本日の日経新聞朝刊の見出しに目が留まりました。IT市場調査会社「MMD研究所」(東京)の調査によると、子供にスマートフォンを初めて持たせた時期は「小学生から」という親が51.6%に上るというのです。「小学生未満」とした回答も2.8%から5.8%に上昇したそうで、「スマホデビュー」の低年齢化が進んでいることが分かります。

また持たせた理由(複数回答可)については「子どもが持ちたいと言い出した」「周りの子が持つようになった」「塾や習い事に通い始める」「親子でLINE(ライン)等を使いたい」が多かったようです。

記事を読んだ時、驚きを隠せませんでした。たった10歳ほどしか年齢は変わらないのに、今の子供たちは携帯を持つのかと。島暮らしで塾に通っている子がほとんどいなかったからか、小学生の時、周りに携帯を持っている子はいませんでした。筆者が初めて持ったのは中学生の頃。親元を離れて寮生活をするため、連絡手段として買ってもらいました。と言っても、休み時間以外は寮監室で管理されていたのであまり使えませんでしたが。

「周りの子が持つようになった」と言われると親としては買わざるを得ないのかもしれません。しかし小学生からスマートフォンを持たせたことで、体験できないことも出てくるのではないでしょうか。放課後にみんなと一緒に公園でサッカーや鬼ごっこをしたり、友達と他愛もない話をしたり。老婆心ながらTikTokやYouTubeだけでは、大人になってから小さかった頃の思い出を振り返っても詰まらないように思えてなりません。携帯も大事ですが、子どもの頃しかできないことをたくさんやってほしいなと感じます。

スマートフォンを使うときの取り決めも大切です。多くの学校でメディアリテラシー教育が導入されています。しかし5割の小学生が携帯を持つ現在。授業を受けるよりさきに手にする人の方が多いのではないでしょうか。一日2時間まで使っていい、SNSはあまり見ないようにする、歩きスマホはしてはいけない、などなど、使用するうえでの注意や取り決めは欠かせません。

先日も人が多くいる公共施設でTikTokを撮っている女子中学生見かけました。動画にうつりたくない人や不特定多数の人がいるところで動画を撮ってほしくない人もいます。携帯を持たせるなら、メディアリテラシーを教えるのも親の役割です。誰もが快適に過ごせるようスマートフォンとの付き合い方を考えていきたいところです。

 

参考記事:

3月23日日本経済新聞デジタル版「スマホデビュー「小学生から」51% 民間調査、低年齢化進む

 


 

3月末であらたにすを卒業します。取材を受けてくださった方、記事を読んでくださった方、3年間ありがとうございました。4月からは報道機関の記者になります。世のため、人のため…なんて大それたことは言えませんが、誰かの心のよりどころになる記事を書けるよう努力します。新天地でも頑張ります!これからもあらたにすをよろしくお願いします。