タクシー業界にも「おもてなし」?

利用者が減るタクシー業界。2005年には20億5100万人もの人がタクシーに乗っていたにもかかわらず、2014年には15億2800万人まで減ってしまったようです。人口減少や健康志向、他の交通網の発展、高い料金など、様々な要因が考えられますが、タクシー業界はこの現状をどうやって打開していくのかに注目しています。

『おもてなしタクシー』が国内で広まりつつあります。「またおもてなしか・・」と、なんとなくわかった方もいらっしゃると思いますが、東京都内のタクシー会社が一丸となって取り組み始めたもので、ターゲットは海外からの旅行客です。羽田空港の国際ターミナルのタクシー乗り場には、『hospitality taxi』と書かれた車が並び、英語や中国語、韓国語を話せるスタッフを用意。60台もの車が常駐できる「おもてなしレーン」を設け、なかには5人以上乗れるワンボックスカーもあるそうです。こういった取り組みは、福岡県や埼玉県、富山県や京都府でも始まっており、外国語のコミュニケーションシートの利用やタクシーコンシェルジュの配置、クレジットカード決済に対応した端末を増やすなど外国人観光客を取り込む努力がうかがえます。

いくら安全な国という認識が広まっていようと、彼らにとって日本も外国。外国人観光客には我が国のタクシーはどのように思われているのでしょうか。私は、海外旅行で安易な気持ちでタクシーには乗ることはできませんでした。連れ去られたら、高い料金を請求されたら、所持品を盗まれたら、と悩みは尽きません。旅行先でトラブルを避けるにはタクシーに乗らないことが無難なのかもしれません。

日本人の私たちは、自国のタクシーは安心安全と信頼していますが、この常識は訪日外国人にも知れ渡っていることなのでしょうか。先ほど述べた様々な対策に加え、安全性を前面に打ち出す工夫が必要のような気がします。

 

10月24日付 日本経済新聞 夕刊 (大阪第4版)1面 「タクシー訪日客歓迎」

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