砂糖・塩分過剰摂取は肥満・高血圧のもと。では食品添加物は?

 

砂糖や塩分の過剰摂取は、肥満や高血圧につながると多くの人が理解していますが、添加物については「体にはよくなさそうだけど、何がどのように悪いのかよくわからない」と感じる人が多いのではないでしょうか。

本日の朝日新聞グローブでは、食品添加物に対してのどのように受け入れるべきかというテーマの記事が掲載されていました。食品添加物は、現在814種類もあり、食物の保存、着色、味や栄養や食感の向上、低カロリー化などおの用途に使われているといいます。しかし、最近では書店やネットでの「食品添加物は体によくない」という情報によって、多くの企業が「脱添加物」を進めているそうです。米国では、サンドウィッチチェーンのサブウェイが、パン生地改良剤の使用を中止し、日本でもセブン・イレブンやローソンがオリジナルの弁当やおにぎり、総菜などに保存料や合成着色料を使わないと決めました。

私は、単純かも知れませんが、おいしければいいのではと思います。おいしいとは、やはり旬なものを新鮮で、できるだけ素材のままで口にすることだと考えます。実際、添加物は元はと言えば悪いものではなく、食品をより美味しく、新鮮のような状態を長持ちさせるためのものです。例えば、ワインには二酸化硫黄(酸化防止剤)という食品添加物がほとんど必ず含まれていますが、これは酸化防止と殺菌の作用があり、これなしでは長距離輸送や長期熟成は不可能です。

記事では、ロンドンで10ペンス(約20円)で売られていたという色鮮やかなキャンディーの写真が掲載されていました。そして、「この食品に使われている着色料は子どもを過剰に活動的にしたり、注意力を散漫にしたりする可能性があります」という警告表示がされていたと書かれています。これについて、私はルームメイトのイギリス人に「このお菓子にあるような警告表示を気にする?」と聞くと、「気にしない。だって、食品添加物よりも、そもそもお菓子に入っている大量の砂糖の方が危険でしょ。お菓子を食べるっていうことは体によくないことは元から知っているわ。お菓子を食べるときはそうと割り切っている。」という返事が返ってきました。なるほど。もちろん、食品添加物について正しい知識を得ること、企業や政府が持っている情報を公開することは必要ですが、それ以前に、全てのものをバランスよく食べ、一つのものを過剰摂取しない、という当たり前で基礎的なことを、まずは実践する必要があるのではないでしょうか。もちろん、旬なものを新鮮に、できるだけ素材のままで食べたいですが。

 

参考にした記事:

10月18日付 朝日新聞グローブ「食品添加物」