維新の党 結局何だったの?

言いたいことは表題の通りです。これ以上でもこれ以下でもありません。今日から9月ということもあり、本当はもっと明るいテーマで書きたかったのですが、野党の今後を考える上で、書かずにはいられませんでした。筆者と同じ思いの方、決して少なくないでしょう。今日のテーマは民主党と維新の党の野党再編に向けた連携です。一緒に維新の党の今後について考えてみたいと思います。

31日、民主党の岡田代表と維新の党の松野代表は国会内で会談を行い、選挙や政策で協力するための協議機関を今国会閉会後に設置することで合意しました。この協議機関の設置により、両党を軸とした野党再編を視野に入れている模様です。来年夏に参院選を控え、政策を一致させることで選挙のための「数合わせ」批判をかわし、選挙区での共倒れを防ぐ狙いがあるとも推測されています。また、任期いっぱいでの政界引退を表明した橋下市長が10月、分裂した維新の党の大阪系議員を中心に新党結成するとみられていますが、選挙の顔であった橋下氏を欠いた選挙を懸念する議員がおり、橋下氏の政界復帰、国政出馬を期待する声も上がっています。野党再編ならぬ維新の党再編は、党内部に限らず、野党全体にどのような影響を与えるのか、今後に注目が集まります。

「やっと投票してもいい第三極ができた。」2014年9月、現在の維新の党が結成された当初、筆者の周囲で聞こえてきた声でした。どちらかと言えば自由主義的で民間の力を存分に活用していこうという発想が見られ、民間企業に勤めている知人や、サラリーマン家庭に育った友人が支持し、地方重視とみられてきた与党に対して都市部の我々の声を反映してくれる政党という認識があったようです。また、対案を出す姿勢や特定の支持基盤がないことも筆者の周囲では人気の理由でした。前進である結いの党やその前身であるみんなの党を支持している人間は周囲に多く存在していましたが、勢力としては小さく、支持者の思いを十分に国政へ反映することはできていませんでした。その後、近い考えを持つ日本維新の会と合併することで、橋下氏を看板に関西にも支持基盤ができ、勢力を拡大することで、党が分裂するまでは安保法案について与党との修正協議を行うほどになりました。党の力が増したことで、「都市部の声を国政へ!」その願いが届きそうだと感じた矢先、分裂という結果に至りました。

政治家である以上、主義主張が異なれば党を分かつことは全く問題ないと考えています。ですが、今回の分裂原因は柿沢幹事長が先月の山形市長選で地元の反対を押し切って、民主党などが推す候補の応援を行ったことだとされており、党内部の問題だといっても過言はないでしょう。所属議員が誰の応援をしようと有権者には関係ありません。議員にとって最も大切な仕事は有権者の声を代弁することです。有権者の願いを背負ってバッチを付けている議員が、党内でもめた結果、分裂し、支持者の声を代弁し辛くするような状態に陥いること、あっていい訳がありません。そして、経済政策や安全保障で主張が大きく異なり、労働組合の支持を受ける民主党と組むということは、維新の党の支持者の求める方向とは明らかに異なるのかと感じています。当選しなかれば何も言えませんから、他党と選挙協力を行うことは否定しませんが、政策及び党のイデオロギーが異なる政党と協議機関を設立するレベルまで手を組んだところで、本当に自公に対抗できる勢力になり得るのでしょうか。主張に開きがある分、すぐに分裂してしまうような気がしてなりません。離散集合を繰り返した「前科」があります。有権者に疑いの目を持たれても仕方がないでしょう。

有権者は投票をする際、どの党なのかということも重要視しているようです。事実、筆者も党を投票先を選ぶポイントの一つにしています。そんな重要視するポイントである政党が、マジックテープのようにくっついたり離れたりしているようでは、表題のように「維新の党 結局何だったの?」そんな失望を感じさせてしまうことでしょう。分裂したものの、まだ維新の党としての形残っており、主張に変更が生じたわけでもありません。議員がいるということは支持者がいるということです。彼らの信頼を回復することが出来るのか、今後の活動の審判である来年夏の参院選に注目です。

参考記事:1日付朝日新聞朝刊(東京14版) 1面,2面(総合2),16面(オピニオン)

同日付日本経済新聞朝刊(同版) 4面(政治)

同日付読売新聞朝刊(同版)   1面,3面(総合),4面(政治)