テイクアウトで容器を、持参してみた!

スーパーのレジのアルバイトをしている妹が、帰宅するや開口一番、「こんなに袋を配らなくなるとは」とつぶやいていました。7月からのレジ袋有料化により、マイバックを持参する人が増え、自分のレジ台に並んだお客さんで袋を必要とした人は、7時間働いて10人もいなかったそうです。以前は、「袋はいらない」と言う人は珍しく、むしろ1枚で済むのに「4枚ください」と余分に持ち帰ろうとする人も少なくなかったそうです。環境に配慮しマイバックを欠かさない妹は、そんなお客さんの変貌にいら立っています。「スタンプカードより有料化の方がよっぽど効果があるじゃん」。今まではマイバック持参者にはスタンプを押していたそうですが、さほどの効果はありませんでした。それが、これほど大きく変わるとは思ってもいなかったそうです。

7月上旬のニュース番組では、レジ袋は、日本から毎年排出される廃プラスチックのうちの2パーセント程度であるため、有料化をきっかけに、使い捨てプラに頼ったライフスタイルを見つめなおすことが大切だと報じていました。

意識改革のための取り組みだとすると、私はコロナ禍で定着してきたテイクアウトが気になり始めました。私自身、自粛中に2回利用しましたが、どちらも容器はプラスチックだったからです。せっかくレジ袋の利用を抑えて環境に配慮しているつもりでしたが、商店街のほとんどお店には「テイクアウトあります」の看板が。いつもよりプラの消費が増えているのではないかと、もやもやした思いを抱いていました。

ならば、MYバックならぬ、MY容器を持参すればいいのではないか。自宅近くのお酒と料理を提供する飲食店にタッパーを持参していいか問い合わせてみました。快く了承してくれたので、さっそくサラダとおつまみの盛り合わせを注文しました。

インスタグラムでお店の情報はチェックしていましたが、足を運ぶのは初めて。量がわからず、昔から大切に使っている曲げわっぱ2つと、タッパーを持っていきました。お店につくと、「曲げわっぱ2つで大丈夫ですよ」と店員さん。頼んだ料理は、5分ほどで出てきました。

これまでに容器を持参した人はいるのか質問したところ、「たまにいますね、少しお時間いただいちゃうんですけど」と話してくれました。

 

手前がタコとアボカドのサラダ、奥がおつまみの盛り合わせ。家に帰って、食べた。どちらも美味しく、また注文しようと心に誓った。2020年7月19日筆者撮影。

 

私が、自粛期間中にサンドウィッチをテイクアウトしたお店にも電話で話を聞いてみました。「できなくはない。ただ、お時間を頂くことになる」と同じような回答を得ました。衛生面など、なにか問題があったりしないのか聞いたところ、「今のところそのような規則はない」とのことでした。

ネックになるのは、提供までに時間がかかることだけのようです。

面倒かもしれませんが、自分の気に入っているお弁当箱を持参するだけでも、なんとなく気持ちが満たされます。最近、環境への配慮を意識している人は、MY容器でテイクアウトをしてみてはどうでしょう。気づいた人から率先して行動すること。それが環境問題を解決する近道のような気がします。

参考記事:

19日付読売新聞朝刊(東京14版)1面「プラごみ一括回収」

19日付読売新聞朝刊(東京14版)31面(社会)「レジ袋有料化と両輪に」