総選挙から学ぶべきこと

先ほど、福岡から帰って参りました。昨年から筆者の記事をお読み頂いている方でしたら、今日のテーマが何かはすぐにお気づきになると思います。今日は、去年も扱った「アイドルの選挙と政治の選挙、違いはどこにあるのか」というテーマについて、投票から開票まっで一通りの体験を通じて得られた視点から考えていこうと思います。熱くなりすぎた際は、どうぞご容赦下さい。

6日、アイドルグループAKB48の次の新曲を歌うメンバーを決める「AKB48 41stシングル 選抜総選挙」の開票イベントが福岡市のヤフオクドームで開催され、昨年2位の指原莉乃さん(22)が19万4049票を獲得し、2年ぶりにトップに輝きました。昨年1位の渡辺麻友さん(21)は獲得票数を伸ばしながらも、3位となり、前人未到の連覇はなりませんでした。投票総数は、328万7726票と、昨年から59万票以上の伸びを見せ、グループの勢いを物語るに不足なしの結果となりました。

今回、筆者は大変幸運なことに、このイベントのチケットを手に入れるとができたこともあり、実際に投票をした上で参加をしてみました。筆者は大ファンの方に比べれば、素人に毛が生えた程度の知識で、予習したにも関わらず、約半数以上ののメンバーの顔と名前が一致しません。大ファンの弟には「行く資格がない。」とまで言われてしまいました。そんな筆者でしたが、会場では、同伴者と固い握手で喜びを共有したり、投票したメンバーが惜しくも目標順位に届かず、涙する場面では、なぜか筆者もがっくりとうなだれ、筆者の中でも何かこみ上げるものも感じました。1票しか投票していない人間に言う資格はないかもしれませんが、投票は共に戦うという意思の表れであり、メンバーと感情を共有したような状態になることで、彼女たちの喜びや悲しみをファンも感じていたのではないでしょうか。

では、ここからは本題です。ファンを魅了する今回の総選挙と特に若者には見向きもされない国政や地方政治の選挙、違いはどこのあるのでしょうか。テレビで見ただけの昨年はマーケティングだと申しました。ですが、少し違うような気がしています。今回、投票から開票まで、一通り体験してみて感じた違いは「期待や望みが反映される。」という点ではないかと考えております。この総選挙は1位から80位までの順位に応じて、シングル曲やカップリング曲を歌うことができます。

ファンはそのメンバーが当選することが望みです。筆者も応戦したいと感じたからそのメンバーに投票しました。しかし、国政や地方政治はいかがでしょうか。もちろん一生懸命活動されている方も数多くいらっしゃるのは重々招致していますが、福祉や教育などの願いを託して投票したにも関わらず、結果を出さず、次の選挙で名前の連呼をする政治家も少なくない感じている方も少なくないでしょう。つまり、我々の期待や望みが反映されているケースが少ないということではないでしょうか。

アイドル人気投票と政治を比較することはおかしいかもしれません。ですが、同じような形態をとる以上、一つでも参考にしてもいいのではと感じています。関係ないものから何か学ぶ姿勢も日本政治には必要なのではないでしょうか。ここまで書いておきながら、やはりあの時感じたものを文字で表すことはできません。引き込まれた者にしか分からない何かがあるのでしょう。「アイドルなんて興味ない。」とおっしゃらず、一度見てみることを強く強くお勧めします。

参考記事:7日付読売新聞朝刊(東京14版)32面(社会面) 「総選挙 さしこ返り咲く」