友達関係は自分で作りたい

日本政府は、このような気持ちなのではないでしょうか。

国賓として来日中のフィリピンのアキノ大統領が、3日、参院本会議場で演説をしました。その中で、中国の南シナ海での領有権主張や埋め立てを批判しました。

特に際立ったのは、中国という国名を名指しはしなかったものの、「我々両国が対応に困惑を感じているあの国」と述べ、強く批判をしたことです。これに対し、もちろん中国は傍観してはおらず、中国外務省は「強烈な不満と反対」を表明しました。

フィリピンが最近の中国の活動に対して、あまり好意的ではないことはわかります。日本政府も同じような気持ちだと考えます。けれども、あえて日本という場で、しかも公式な場での批判により、この発言が日中関係に影響を及ぼすことは明白です。特に「我々両国が対応に困惑を感じている」という表現は、日本も対応に困惑を感じていることを表明しているように感じられます。

4月末に5ヶ月ぶりに首脳会談が実現した日本と中国。日本も中国に対して、「困惑を感じている」かもしれませんが、今は日中関係を改善したいのではないでしょうか。友達は自分で選びたいものです。

アキノ大統領の演説、皆さんはどのように受け取りましたか。批判的ではなく、反対に、日本の思いを代弁してくれたよい演説だと思いましたか。ご意見お待ちしております。

 

参考にした記事:

4日付 朝日新聞朝刊(13版)総合面「国会で中国批判」

4日付 日本経済新聞朝刊(12版)国際面「アキノ比大統領発言要旨」

4日付 読売新聞朝刊(13版)総合面「日本の戦後70年 平和に貢献」