大阪府は24日、新型コロナウイルス対策として、営業自粛の要請に応じていないパチンコ店の店名を公表しました。東京都や兵庫県、茨城県も今後、公表する方針を明らかにしました。
政府の緊急事態宣言以降、行政には、「パチンコ店が開店している」との通報が相次ぎました。パチンコ店は、政府が掲げた密閉、密集、密接の「3密」に該当すると多くの人が感じているからでしょう。これを受けて、店名の公表に踏み切りました。
評価する声がある一方で、店名公表が宣伝となり、逆効果だという声もあります。なぜなら、多くのパチンコ店が自粛する中で、手間暇かけることなく、開店している店舗を見つけることが出来るからです。
このニュースを目にして憤りを覚えました。私を含めて多くの人々が我慢強く自粛要請を守っているのに、どうして彼らだけ自分本位なのか、と。
そして、今の状況だけでは、不十分だと感じてもいます。というのも、営業自粛要請がいくら出ていても、開いている店がある限り、客は入ると予想できるからです。そのうえ、あくまで自粛要請のため、今後、店側がそれに応じるかは不透明です。
そこで、求められるのは、客への訴えかけです。ただ、行かないでくださいと言ったところで、自粛する人は、ほんの一握りでしょう。行政、家族らの手助けが必要です。
一般社団法人ギャンブル依存症予防回復センターによれば、ギャンブル依存症の症状として、以下のことが挙げられています。
•負けをとり戻す
•より強い興奮を味わう
•イライラ・憂鬱感を解消する
•賭けていると落ち着く
•ギャンブルに関することが頭から離れない
•上手に加減できない
もちろん、パチンコ店全てが休業するのが、一番だと思います。でも、現実的には難しい。だとしたら、最後は客をどう少なくし、「3密」を防いでいくかでしょう。自覚症状がない人も多いはずです。まずは、行政や報道機関が、徹底的にギャンブル依存症について知らせること。そして、家族や同居している人、もしくは本人にギャンブル依存症の疑いがあることを自覚させること。その後に、医療機関を受診すること。ギャンブルに代わるさまざまな楽しみを探してみることも有効でしょう。多くのパチンコ店が自粛する今が、ギャンブル依存症を克服する絶好の機会ですから。
参考記事:
25日付 読売新聞朝刊29面(社会)「大阪要請 応じぬ店公表」
25日付 朝日新聞朝刊30面(社会)「店名公表 自治体相次ぐ」
25日付 日本経済新聞土曜版35面(社会)「都、パチンコ店名公表へ」関連記事31面
参考資料
一般財団法人ギャンブル依存症予防回復支援センター http://www.gaprsc.or.jp/about/