新型コロナウイルスに関連して、生活必需品の買い占めが始まっている。マスクや消毒液の買い占めが始まり、全く手に入らないという状況が続いている方も多いのではないでしょうか。
先日、ある言葉がツイッターのトレンドに並んでからあるものが手に入らなくなった。それは、「トイレットペーパー」「ティッシュ」「生理用品」などの生活必需品。このような現象が起きた背景には、ネットやSNSにおいて
・マスクとトイレットペーパーが同じ原料で作られている
・日本で流通されている生活必需品の生産はほどんどが中国製であり、輸入できなくなるため「今後品切れになる」という
デマが出回ったからである。そもそも、感染拡大を受けたテレワーク推進の流れや全国の小中学校、高校などの臨時休校に伴い、多くの人が「家籠り」する生活になっている。それに備えて多くの人が生活必需品や食料などの買い占めをしている人が一定数存在するといっても過言ではないだろう。しかし、それを皆が皆してしまえば本当に欲しいものが必要な時に手に入らない人が出てしまう。このまま買い占めが進んでしまったら、どうなってしまうのだろうか。
筆者は現状の様子を見るために神奈川県相模原市内のドラッグストア1軒、コンビニエンスストア2軒に足を運んだ。(2020年2月29日現在)
結果は、
・現時点で売り切れをしていない店舗でも購入個数制限をしている(一家庭1個など)
・トイレットペーパーに関しては3店舗中、3店舗在庫なし
・ボックスティッシュは一部売り切れ
・店員に入荷の時期を聞くと「通常通りに生産を行なっているはずなので、じきに入荷するはず」と答えた
・生理用品、紙おむつなどの個数制限がすでに始まっている
となった。日本の場合、トイレットペーパーなどの家庭紙は輸入依存度が低く、国内生産が中心だ。日本家庭紙工業会によると、トイレットペーパーやティッシュの国内生産ラインは通常通り稼働しており、「供給には何ら問題ない」そうだ。
一方で、このような投稿もSNS上で話題になっている。
この投稿は、りぽたん(@ripo0079)さんが「買いだめはだめだぞ!半世紀前のオイルショックの時のラップが未だに使いきれてないとかあるからな!だめだぞ!!」として、見るからに年代モノの食品ラップの写真をツイートしたもの。6千件以上のリツイートといいねを集めており、多くの人の共感をよんでいる。更に、コメント欄を見ると同じ状況の人のコメントで溢れている。4・50年前のサランラップを未だに家にあるのは本当に驚くべき現象である。
オイルショックの際も、国が買い占め自粛を呼びかけたのにもかかわらず、様々な商品が手に入らなくったそうだ。騒動の収束まで約半年以上かかったという記事も見つけた。オイルショックからは、半世紀以上過ぎているが歴史は繰り返されているといっても間違えではない状況が、もうすぐそこにまで来ている。情報伝達方法も、情報量も全く違うこの時代にこのような事態が起きていいのか。
現に、真にネットの情報を受けてしまった一部の人がドラックストアなどで商品を買い占めている。買占めをする前に、「他の人が困らないか」「本当は1個で足りるのではないか?」「本当にこれを買わなければならないのか」と胸に手を当てて購入して欲しい。
【参考文献】
・デマなのに姿消すトイレ紙…「買いだめはだめだぞ!」オイルショック時の食品ラップが鳴らす警鐘(まいどなニュース)https://maidonanews.jp/article/13175639
・首相「10日程度で追加の緊急対応策」 新型コロナ 医師判断で全患者検査
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56242750Z20C20A2000000/
・新型コロナウイルス関連記事 日経新聞、朝日新聞、読売新聞