臨時休校 影響を受けるのは誰?

安倍首相が全国の小中学校と高校、特別支援学校に臨時休校を要請する考えを示してから、一夜が明けました。本日の朝刊はどの社も一面で伝えており、それだけ注目されているのだとわかります。またコラムにも新型コロナウイルスに関する話題が。天声人語では感染予防に手洗いが有効になったのはいつの時代からなのかを取り上げ、時期が時期だからこそ、その文章に惹きつけられました。編集手帳は休校を悲観的に考えず、時間を有意義に活用してほしいとメッセージを送っています。

さて今日も続々と飛び込む臨時休校に関するニュース。皆さんの生活に支障はなかったでしょうか。筆者はSNSや実生活を通して主に三つの立場の人たちに影響が出るのではないかと思っています。

まずは言わずもがな生徒や児童たち。筆者の弟が通う高校では通常通りであれば来月2、3日に定期試験を行う予定でした。しかし、首相の要請を受けて変更。2日に全教科の試験を済ませ、3日から休校になりました。日々ちゃんと勉強をしていれば大丈夫なはず。そう言われてしまえばそれまでですが、子供は子供なりに計画を立てて試験勉強をします。休校にするにしても、もっと早くに知らせることは出来なかったのでしょうか。

また家に子供がいるとなると保護者も会社を休まなくてはなりません。しかしすべての人が会社を休めないのは目に見えています。福岡市は共働き家庭などに配慮し、市が放課後に児童を受け入れる「留守家庭子ども会」の時間を見直し、日中にも拡大する方針を決めていますが、果たして学校へ通うのとどう違うのか疑問が拭えません。

最後は教職員や学校にかかわる人たちです。先生たちはもちろん事務員や用務員、給食の調理員も影響を受けます。教職員だけではありません。筆者の家は食品の卸売りをしており、学校給食向けとして、来週に食品を納める予定でした。しかし長崎県の中学、特別支援学校や県立高校は休校になり給食が不要に。

以上をまとめると安倍首相の要請は、いくらコロナウイルスの感染を予防するためでも性急すぎたと言えるでしょう。さらに今日の午前中、麻生太郎財務相が閣議後の記者会見で放った「つまんないこと聞くねえ」という一言。保護者らが働く企業への影響や費用負担などへの見解についてのやりとりの中での一幕だったようで、いくらなんでも返答が乱暴でしょう。

日々新しい情報が入ってきてこれまでのことを忘れがちになりますが政府の対応を忘れず、しっかりと監視していかなくてはなりません。

参考記事:
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