「昨日のNHKスペシャル見た?」
こんな風に友人から話しかけられたことこそありませんが、私の生活にNHKが占める割合は非常に大きいのです。
ニュースが見たいとき、あなたはどのチャンネルを付けますか。私はほぼ無意識のうちに1チャンネル(NHK)を選んでしまいます。語学の授業に苦しんでいる人は、学校から帰ったら教育テレビをつけてみてください。本格的な講義やネイティブ講師の会話を聞くことができます。「1時間ごとにニュースをやってるから」という理由もありますが、他局と一線を画す信頼感を持っている人は多いはずです。
視聴率に固執する必要が小さく、より情報の正確さを追求できる立場にあります。視聴者にとっても、信頼できる情報を得る生命線として重要な存在です。「公共放送」は発信する情報の権威によって支えられているといっても過言ではありません。
ただし、万が一ずさんな取材が行われていたり、番組が嘘をついていたりしたら…。 他に何を信じればよいのでしょうか。
報道番組「クローズアップ現代」に出演した男性が、「やらせがあった」と訴えています。局内の調査委員会の報告によれば、不十分な裏付け取材による事実関係の誤り、過剰な演出の可能性があるということです。もし本当なら、番組が伝えた内容と事実関係の間に深刻な食い違いが生まれてしまいます。
「NHKだけ映らないアンテナ」を筑波大学の学生たちが開発したそうです。NHKの優越に違和感を覚えていたと聞きます。「あそこだけは別格だ」「間違いないだろう」といった常識は、NHK自身の手で覆されようとしています。
籾井勝人会長のハイヤー代金問題も相まって、ここ数か月、視聴者の信頼を裏切ってきました。筑波大の珍発明に魅力を感じる人も増えるでしょう。
いまNHKにはどのような役割が求められているのでしょうか。皆様の意見を聞かせてください。
参考記事:10日付 読売新聞朝刊(東京13版)35面「NHK 一部誤り認める」