朝刊の地域面に興味深い記事を目にしました。東京五輪の会場予定地16エリアでゴミのポイ捨てなどの現状を調べたというのです。調査の結果、ポイ捨てが最も多かったのは国立代々木競技場がある代々木公園で、歩道1メートルあたりのゴミの個数が1.06個と16エリア中最多でした。
更に驚くべきはそのゴミの種類です。全体の51%を占めていたのはたばこの吸い殻で、ビラやティッシュなどの紙類が35%、空き缶やペットボトルなどの飲料容器は1.7%でした。公共の場である公園がマナーの悪い人々に汚され、景観を乱していると思うと、憤りを感じてなりません。
以前、私がこの公園で行われた花見パーティーに参加した時のことです。皆それぞれ買った食べ物を広げ、飲み干した後の空き缶やペットボトルを放置し、散らかし放題でした。ですが、パーティー終了後に運営スタッフと参加者全員が精力的に荷物の片づけや、ゴミ拾い、ゴミの分別を行ったことで公園は元の姿を取り戻し、気分良く帰ることが出来ました。
記事によれば、「調査を行ったITベンチャーのピリカ社は自治体や民間団体などと連携し、調査結果を今後のポイ捨て対策に役立ててもらう」そうです。4年後の東京五輪に向け、会場予定地だけではなく、普段私たちが使っている公共の場でもゴミのポイ捨てに関する規制が厳しくなります。
私たちも「ゴミ箱が遠いからそこらへんに捨てよう」や「誰も見ていないし、いいか」と軽々しく考えないことです。人として最低限覚えておくべきマナーや常識を守り、今まで以上に衛生的でクリーンな街に変えて、世界のお客様を迎えられるように努めるべきです。
20付 日本経済新聞朝刊 35面 東京・首都圏経済 「代々木公園 ポイ捨て最多」