立食パーティーでのマナー

 皆さんは立食パーティーの時、どのようにお過ごしですか?決まった席に座ったままの食事会とは違い、隣の人と話すだけでなく、気軽に他のテーブルに移動して食事しながら楽しく会話することもできます。限られた時間の過ごし方は様々だと思います。しかし、立食パーティーでも最低限守っていくべきマナーがあることを忘れてはなりません。

 記事には「ビュッフェ形式のレストランを楽しむポイント」が紹介されていますが、その中でもホテルのウェイターをしている私が注目するマナーが二つありました。「同じ料理を何度取りに行ってもかまわないので、山盛りにはせず、こまめに取るようにする」と「魚料理と肉料理など、ソースの異なる料理を同じ皿に盛りつけない」です。

 大学のそばにある後楽園の東京ドームホテルで、宴会サービス係として2年近く働いています。残念なことに、立食パーティーのサービスをする際に上記の二つのマナーを意識していないお客様を見かけることがあります。

 カレーライスとスパゲティを同じ皿に盛り付ける。料理を知り合いの人数分持ってきて、テーブルの真ん中に置いて自由に取らせる。そうなりますと、お客様が帰られた後、テーブル上を片付けるときに余分な手間がかかるだけでなく、食べ物を残してしまうことになります。もったいない上、社会のエチケットに反します。それを片付ける我々も、「美味しくなかったのかな」と寂しい気持ちになってしまいます。

 常識知らずと思われないためにも、ソース系の料理は同じ皿に盛りつけず、料理をこまめに取る。そんな心掛けが大切です。立食パーティーは座って食べる形式と違ってカジュアルで気軽に食事を楽しめますが、そういった作法を前もって心得ておけば、周りに好印象を与えることにもなります。忘年会シーズンです。皆さんもこれらのマナーに気を配りながら楽しい時間を過ごしてください。

 

1119日付 読売新聞朝刊1219面 くらし 「大きい皿でも23品に」


 

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