大学の奨学金

 突然ですが、皆さんは奨学金を受けていますか。もし利用しているなら、無利子の第一種ですか。それとも有利子の第二種ですか。個々の経済状況によって利用する種類は違うと思います。しかし第一種と第二種では、将来仕事に就いたときに返済する額が大幅に違います。とくに後者を利用している多くの学生たちは、社会人になってからの返済に苦しんでいるそうです。

 私が通っている大学では奨学金を利用申請できるほか、一般試験やセンター試験を利用しての受験者の中で上位成績を収めた学生に限って、学費の納入金を一年間全額免除される「特待生制度」があります。とても便利な仕組みですね。私は指定校推薦で入学したため残念ながら「特待生制度」を利用できませんでしたが、2年に上がってから大学が設けている別な制度を受けることができました。返済不要の奨学金として年間納入金の半額が給付されるので、当時の経済状況が厳しかった私にとってはとてもありがたい制度でした。

 3年になってからもこれを利用しているほか、将来の返済額を出来る限り少なくしようと考え1年から利用していた奨学金は第二種から第一種に変更。アルバイトもやりつつ、学費を毎月払っています。ですが、それでも「借金」の額は数百万円で、全額返すのに十数年はかかる見込みです。

 記事でファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんは、「奨学金は学生本人の借金。借りる際は本当に必要か、親子でしっかり話し合って」と注意を促しています。まさにその通りです。しっかり返済計画を立ててから借りないと、長期滞納に追い込まれクレジットカードの使用制限をかけられたり、住宅ローンが組めなくなったりする恐れさえあります。

 無利子や返済不要といった負担の軽い奨学金の対象者を増やすなど、大学生に向けた様々な制度が拡充されていく中で、自分にあった奨学金を利用することをお勧めするとともに、将来苦しむことなく「借金」を上手く返済できる学生が増えることを期待します。

115日 読売新聞 12版 18面 くらし 「本人の『借金』必要か検討を」

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