10月27日から東京ビッグサイトで一般公開された「第45回東京モーターショー2017」。「あらたにす」からも3人の学生スタッフが取材に行きました。今日から3日間、東京モーターショーをテーマにしたコラムを連載します。
東京モーターショーで出会った学生らしさ
生まれて初めてのモーターショー。胸を躍らせていきました。そんな筆者を迎えたのは、きれいに並べられている車・クルマ・くるま。ただ、どことなく見たことのあるような姿形、似ている車がすでに街を走っているように感じました。そんな中、他とは違った雰囲気を醸し出すブースを見つけました。
ブースの様子
大手メーカーのように、ごった返す大にぎわいというほどではありませんが、展示されている車の全貌がなかなか見ることのできない状況。もどかしくなり、直撃しました。
出展していたのは、愛知県立愛知総合工科高等学校専攻科に在籍する自動車開発部の2年生5人です。
開発者の5人
専攻科は高校卒業後に進学する2年制課程です。筆者と同じ年代が製作したのかと驚愕させられました。総合実習という授業の一環で作り上げた折り畳み式電気自動車「COLLAPSE(コラプス)」です。
COLLAPSE
今ある自動車の概念やカタチをCOLLAPSE(崩壊)させたいという思いが込められているとのこと。開発を始めたのは、1年生の4月。その時から、東京モーターショーを目指していたようです。「一から全部を作りたかった」と語ったのは恒川弘貴さん(19歳)。車体のデザインを考案しました。そんな恒川さんにお話を聞かせてもらいました。
西岡:一からって、どこからですか
恒川さん:一からですね(笑)デザインはもちろんのこと、型づくりも。開発には費用が掛かるので、スポンサー探しもしました。
西岡:スポンサーも!?ビジネス的なこともするんですね。
恒川さん:企画書を持って行ってプレゼンしました。お願いに行った企業のほとんどがスポンサーになってくださいました。24社です!本体製作に必要な約50万円と、バッテリー、モーターを譲っていただきました!
西岡:それはすごいですね。どんな特徴を打ち出したのですか。
恒川さん:学生らしさですね!
話を聞かせてくれた恒川さん
西岡:(学生らしさ。「あらたにす」に通じるじゃないか)例えば。
恒川さん:COLLAPSEの操作はゲーム機のコントローラーでするんです。将来の車にはAIが搭載され、ハンドルすらなくなるかもしれません。その代わりに、コントローラーを。
西岡:ゲームみたいで面白そうですね。その他に、こだわりは。
恒川さん:折り畳み式ってことですね。後輪が前輪に近づき、車体が前輪の上に乗り上がる仕組みで、サイズが通常時から約3分の2になります。ただ、車体が曲線ばかりで、畳み方に悩みました。
西岡:(収納ボックスみたいに)箱をスライドさせるような形じゃ、ダメだったんですか。
恒川さん:デザインを先に決めっちゃったので(笑)。未来感を出したくて、曲線は外せなかったですし。それと、見たことない車を作りたかった。車を見た人から、「あの車に似ているね」って言われたくなかったのでデザインを変える気持ちにはなりませんでした。
東京モーターショーで発見したのは、学生のすごさです。多くの大手メーカーの展示車には感じることのなかった「今までになかった車」がそこにありました。若い頭脳にしか出せない魅力の発見です。さて、自分の投稿には学生らしさがあるのか、そんなことを考えながら、東京ビッグサイトを離れました。
東京モーターショーは5日まで開催。
参考記事
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