ニッポンって「報道の自由」がないクニなの?

 日本政府が外国メディアに不当な圧力をかけていたかもしれないという事態。また、欧米で広がっているという、日本の報道の自由が下がったという見方。どちらも日本にとって不利な問題です。日本政府の印象が悪くなるだけではなく、日本のメディアの信頼性がなくなってしまうからです。

朝日新聞の社説によると、ドイツ紙の東京特派員が安倍首相を「歴史修正主義」と批判した記事を書いたところ、フランクフルトの日本総領事が同紙の本社を訪れ、編集幹部に抗議したそうです。これが事実ならば、日本政府の印象が悪くなるのは避けられないでしょう。

欧米で日本の報道の自由度が下がったという見方が広がっている、ということを多くの人は知っているのでしょうか。私は衝撃を受けました。例えば、今回の安倍首相の米国での会談。各紙紙面では、米国の議員が安倍首相の演説に期待を示していること、防衛指針の改定を歓迎する意見などを取り上げています。一見すると、米国のもちろん、今回の会談では米国でも歓迎の声が多いことはたしかだと思います。ただ、今回の会談を批判的に見る意見もあるでしょう。全ての意見を紙面が取り上げることは難しいですが、歓迎も批判も、どちらの声もあるのは事実だと思います。

一度悪くなった印象を良くすることは難しいです。特に海外からの印象ならなおさらです。まずは、すぐにできるところから、日本のメディアが報道規制に負けずに、広い視点から報道し続けることが、海外からの印象改善の一歩であると考えます。皆さんはどう考えますか。

 

参考記事:

29日付朝日新聞朝刊(13版)オピニオン面「報道の自由を損なう」「防衛指針改定 米の視点」

29日付読売新聞朝刊(13版)国際面「安倍首相演説 米議員の期待」

29日付日経新聞朝刊(12版)一面「日米不動の同盟国」