初めてヒラリー・クリントンを知ったのは2008年の大統領選挙のときです。当時、私は中学生。大統領選に関心がありました。初の黒人大統領or初の女性大統領、どちらが当選しても歴史的瞬間を見れるんじゃないかとわくわくしました。そのときの宿題でクリントン氏を調べてみました。その中で私とクリントン氏の共通点を見つけます。「最初の挫折」です。
ヒラリーの自伝によると、彼女の最初の挫折は高校の時。男子学生の中に混ざって、立候補したそうです。結果は落選。
私も、小学生のときに児童会長に立候補しています。「女の子なのにどうして児童会長をするの」。クラスメートから言われました。小学生の自分にとってはそんなことをいうみんなが嫌いでした。案の定、落選して悔しい思いがありました。そんな経験もあり、私はクリントン氏に思い入れがあります。
CNN調査によると民主党内の支持率は62%。元ファーストレディーで国務長官も務め、知名度は圧倒的に高い。民主党内にライバルは不在。課題はメディアを上手に利用することができるかだと考えます。
2008年の民主党予備選では、リードしているのにもかかわらずメディアと信頼関係が築けませんでした。予備選の終盤には失言を繰り返し、有権者にマイナスのイメージを与えてしまった失敗があります。この欠点は克服しなければなりません。
大統領選挙のときの、二大政党の大統領候補が激突する「テレビ討論」。視聴率50%を誇ります。全米で1億人あまりをテレビに釘付けする一大ヒット番組です。テレビが伝えるのは演説の内容だけではありません。候補者の表情、話し方、議論の仕方、人柄、雰囲気―。メディアに取り上げてもらうことで、選挙運動はより効果的になります。
日本時間の13日未明に公開された出馬表明の動画、みなさんはご覧になりましたか。「ガラスの天井」と戦ってきたクリントン氏からは挑戦者の強さだけではなく、市民に耳を傾ける優しさを感じます。2008年の大統領選、オバマ氏はカリスマ性を発揮します。「変化」「希望」「融合」を訴えました。さて、クリントン氏はどんなリーダーシップをみせてくれるのでしょうか。
市民の声、メディアからの後押しを受けて、先に見据える大統領のポストをどう勝ち取るのか。楽しみです。
参考記事:13日付 朝日新聞朝刊(東京15版)6面「クリントン氏が軸」、
14日付 朝日新聞朝刊(東京14版)1面「クリントン氏中間層重視」、2面「立候補 急がず 控えめ」
13日付 読売新聞朝刊 (東京16版)5面「ヒラリー氏人気独走」
14日付 日本経済新聞朝刊(東京14版)3面「強い米経済 道筋競う」、(同版)7面「クリントン氏出馬表明 専門家の見方」