暑い日が続くと、人は「涼」を求めます。近くのコンビニに行くだけで汗をかく今日、皆さんはどのような対策をしていますか。寝るときは必ずクーラーをつける、水分補給をこまめに取るなど様々でしょう。しかし、海や川で涼むといった原始的な方法は大変危険です。毎年聞く「水難事故」。なぜ繰り返すのでしょうか。
読売新聞の朝刊によると、11日だけで少なくとも13人が水難事故で亡くなっています。たった1日、しかも似たような原因であることに危機感を抱きます。このままだと、水によって多くの命を落とすことは誰でも予測できるでしょう。
私は昔から疑問に思うことが1つあります。それは「溺れるのは自己責任なのか、それともその場を管理する側の責任なのか」です。そこで、ニュースの反応を周りの人に伺ったところ、溺れた本人が悪いという意見が多かったです。「可哀想だけど、結局は自分」というのが、彼らの共通する認識でした。
たしかに、自分の身は自分で守ることは前提です。しかし、事故が起こらないようにする、起きた後の対処は多くの人の助けがなければ出来ません。それを徹底した後に生じるのが、自己責任であると考えます。すべての原因を「個人」にしては、これから先もなくなることはないでしょう。
管理する側は、他所で起きた事故に敏感でなければなりません。また、ちょっとでも危険だと感じたら、利用を全面禁止にするべきです。さらに、浮き輪の所持を必須条件にしたりなど、具体的な対策が大切です。まずは、場を提供する方が変わる必要があります。常に情報を取り入れて、それを何かしらの方法で利用者へ伝えるという流れは、どの海水浴場でも続けてほしいです。
台風10号が15日に、西日本へ上陸するおそれが出ています。その影響か、11日、12日も全国で波が高くなっている地域があり、死亡・行方不明の事故が目立っています。海水浴を予定している方は十分に気をつけて下さい。
参考記事:
12日付 朝日新聞朝刊 14版23面「水の事故 相次ぐ」
同日付 読売新聞朝刊 13版31面「水難 13人死亡」