福島から毎朝「えーる」を

昨日、古関裕而さん夫妻が、2020年春からのNHK連続テレビ小説の題材になることが決定しました。

物語の舞台となるのは福島県福島市。昨年夏ごろに、新幹線で福島駅を降りたとき、夏の甲子園の大会歌になっている「栄冠は君に輝く」が電車の発車メロディーになっていました。駅には朝ドラの舞台化を願う垂れ幕も設置されており、ようやく地元の要望が通ったことになります。

筆者の通う早稲田大学の歴史の中でも、古関さんは重要な人物です。野球で早稲田が1点を取ったときをはじめ、早大生同士で盛り上がりたいときなどには必ずと言っていいほど肩を組んで、「紺碧の空」を熱唱します。この曲は1931年に誕生しましたが、その際作曲を担当したのが、当時21歳の古関さんでした。早慶戦の際に両校が歌う「早慶讃歌」や、慶應の応援に使われる「我ぞ覇者」も古関さんが作曲しており、学生野球を盛り上げてきました。

プロ野球でも読売巨人の「闘魂込めて」や阪神タイガースの「阪神タイガースの歌(通称:六甲おろし)」も古関さんが作曲を担当しています。永遠のライバルともいわれている巨人と阪神の球団歌を担当していることを初めて知ったとき大変驚きましたが、実は中日ドラゴンズの初代球団歌も作曲しており、今では野球殿堂入りも検討されています。そのほかにも様々な学校の校歌も手掛けており、日本に住んでいれば一度は、古関さんが作った曲を聴いたことがあるのではないでしょうか。

そして、ドラマのタイトルは「エール」。まだまだ来年の話ですが、毎朝視聴者の一日を応援するようなドラマになることを期待したいですね。

参考記事:
1日付 各紙朝刊 2020春の朝ドラ関連記事