手の汚れ、気になりますか?

森永製菓が、50年余り愛されてきたチョコフレークの生産を終えると発表しました。メルカリでは、早くも一袋600円超で出品されていると話題になっています。筆者にとっては、祖母の家を訪れた時によく買ってもらった、懐かしさを感じる商品です。チョコレートとコンフレークというシンプルな組み合わせですが、ミルク感のある甘さとサクサクとした食感が魅力です。チョコが固まった部分をほおばるのが至福の瞬間でした。カロリーを少し気にしながらも、ついつい食べ過ぎてしまったものです。

もともと、テレビなどを見ながら食べる「ながら食べ」がコンセプトだったこの商品。広報担当者は、生産終了の背景としてスマートフォンの普及を一因にあげています。今日の朝日新聞では、手が汚れるお菓子が敬遠されたことが影響しているのか、という疑問を投げかけて、お菓子にまつわる特集が組まれていました。

日本チョコレート協会事務局によると、近年はカカオが多く入った健康を意識したものや個別に包装されている商品の人気が高いそうです。日清食品のココナッツサブレが個別包装に変わり、チョコが溶けにくい明治のガルボが人気を博していることからもうなずけます。最近は、ポテトチップスをお箸で食べる人も多いというから驚きです。湖池屋がスティック状のポテト菓子を販売したり、カルビーがポテトチップス専用のトングを開発したりしていることも紹介されていました。

筆者撮影

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

早速、いくつかの百円均一ショップでポテチトングを探しましたが、見つけられませんでした。しかし、ダイソーではカップタイプのお菓子につけるじゃがキャップ&トングを発見しました。カップがあることで、外出中の持ち運びが容易になるとともに、スマホやゲームをしながら食べることができるという優れものです。筆者も購入して試してみました。トングにはギザギザがついており、容易にじゃがりこを持ち上げられます。それでも手でつかむよりは時間がかかってしまうため、若干面倒くささを感じました。

スマートフォンの普及で、いろんなものが淘汰されていくことへの危機感も感じますが、生活と密着しているからこそ時代の流れにあらがうことは難しいのでしょう。コンビニ研究家の田矢信二さんは、「最近はお菓子も多様になり、長年愛されたというだけでは生き残れない時代になった。好きな商品を守るには、普段から自分たちで買って支えることが必要」と話します。これから生活習慣の変化に合わせてどのような商品が生まれるのか、注目していきたいです。

 

参考記事 4日 朝日新聞朝刊 13版31面 「手が汚れるお菓子、スマホ時代は不人気?」