前回の衆議院選挙の際、私の地元に安倍首相が応援演説に来ました。選挙カーから降りて、群衆とハイタッチをしたり、子どもと写真をとったり、笑顔を見せていたのが印象的でした。私も最前列でハイタッチしてもらったのを覚えています。
別の日には他党の代表も来ていましたが、聞いている人の数が桁違いでした。当時、森・加計問題が世間を騒がせていましたが、その人気ぶりに驚きました。投票結果は圧勝で、安倍一強体制をさらに強化させるものとなりました。
昨日行われた自民党総裁選も地力の強さを再確認する結果となりました。とはいえ、ライバルである石破氏も善戦を見せています。国会議員票では安倍首相が4倍以上の差を付けましたが、党員票はほぼ半々。地方での取りこぼしが露呈し、人気のかげりが目に見える形で突き付けられました。
47都道府県のうち、10県で石破氏が安倍首相を上回りました。疑問に思ったのは、沖縄の党員票についてです。首相が大差をつけて勝利しています。沖縄というと、基地問題などで対立してきたイメージがあります。今日の沖縄タイムスでも、3選続投に警戒を強める記事が掲載されていました。ですが、自民党員の中だけでみると首相支持が多いというのは、これまでの沖縄での選挙から見て、ズレがあるように感じました。
首相は、続投が決まった後の記者会見で、「結果が出た以上、大きな方針に向かって一致団結して進んでいかなければならない」と語っていました。国民からの人気低下が数字として示された以上、心を新たにして信頼回復に努めてほしいと感じています。
また、今回の総裁選では、憲法9条の在り方に重点が置かれていたように思います。自民党のトップというだけではなく、首相を実質的に決める選挙だからこそ、国民の生活に直結する経済対策なども議論を戦わせてほしかったのですが。
参考記事:21日付 読売新聞朝刊 (13S版)2面(総合)「広島は安倍氏 圧勝 党員投票島根は石破氏」
同日付 朝日新聞朝刊 (13版)1面 「安倍首相 自民総裁選3選」
同日付 沖縄タイムス 「自民党総裁選:論戦なかった新基地 対応注視する沖縄県、強行路線を警戒」http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/318065