校則は破ってもいいが、交通ルールは絶対ダメ!

私は高校生の時からある考えを持っています。それは、「校則は破ってもいいが、交通ルールは絶対ダメ」です。このような考えを持つようになったのは、私が起こした自転車事故が原因でした。

 

高校2年生の春、友達と自転車でサイクリングロードを走りました。その名の通り、そこは自転車しか走っていないので、周りに人がいなければスピードを出すことができる環境です。しかし、私たちの目の前に二人が並走していたので、邪魔だなぁと思いながら後ろに続きました。隣を見ると、彼も同じ思いを感じました。

 

すると、彼からひと言、

 

「前の奴ら邪魔だから、すごいスピードで抜かしてやろう」

 

今考えれば、そこでNoと言うべきでしたが、なぜかYesと答えてしまい、私たちは車と変わらないくらいの速さで走行しました。見事に抜ききって余韻に浸っていると、すぐそこに急カーブが。目の前の二人を抜くことだけ考えていた私は、ハンドルを必死で切りました。

 

しかし、時すでに遅し。私はガードレールにぶつかり、気がつけば手に血がべっとり。起き上がることも出来ないほど全身を強打し、偶然助かった友達は冷静さを失い、何をすべきか分かっていない状態でした。

 

すると、一人の男性が「大丈夫か!」と声をかけてきました。先ほど抜いた方でした。救急車を呼んでもらい、来るまでの間、私たちを気遣って話しかけてくれ、冷静さを取り戻すことができた記憶があります。

 

病院で額を7針くらい縫って、点滴をしてもらい、その日のうちに親の車で帰宅しました。

 

あまり思い出したくない出来事ですが、三社の朝刊に「あおり運転」「殺人」という大きな見出しがあったので、不意に思い出してしまいました。

 

交通ルールを無視してしまうのは、慢心が原因ではないかと思います。だからこそ、追い抜いてきたバイクより自分の方が上だと考えてしまい、後を追ってあおり運転を重ねる。最悪な場合、今回のように人の命を奪ってしまうこともあります。

 

また、交通事故に限らず、自然災害でもそうですが、自分には起こらないだろうと勝手に思い込んでしまうのも、原因の一つであると思います。6月に大阪北部地震が起こりましたが、「地震なんて来るはずがない」と決めつけていた自分に気付きました。

 

「まさか」と考えていることほど、実際に起きてしまうものです。皆さんの周りにある「まさか」を見つけて、それに対策できるよう日頃から意識することが大切です。

 

参考記事:

5日付 読売新聞朝刊 13版33面 「あおり運転 殺人容疑」

同日付 朝日新聞朝刊 14版31面 「抜かれた直後 あおり運転」

同日付 日本経済新聞朝刊 14版37面 「あおって追突 殺人容疑」