私たちの個人情報、大丈夫?

東京では桜の開花が発表された、今日この頃。春の訪れをひしひしと感じます。あちこちでスーツや袴に身を包んだ若者を見かけます。卒業式にのぞむのでしょう。どの顔も晴れやかです。そんな中、筆者は入社の準備に大忙しです。市役所に行き、人生で初めて印鑑登録をしました。大人の階段を上っているような気になっています。

勤め先には、マイナンバーの提出も不可欠です。その通知カードですが、無くしてはならないと大事にしすぎて、どこにしまったか忘れてしまいました。20歳の時に来た年金手帳も同様です。見つけるのに一苦労でしたが、普段は開けることのない引き出しに一緒に保管してありました。

マイナンバーと年金手帳の提出は、他の書類よりも厳重です。封をとじるだけでなく、封字を書きました。個人情報がいかに大切であるかを感じました。

その個人情報の取扱いで、日本年金機構が委託した会社の管理に問題がありました。

今日の朝刊に、

日本年金機構からデータの入力業務を委託された情報処理会社が契約に違反し、最大で約500万人分の個人情報を中国の業者に渡して入力業務を再委託していたことが厚生労働省への取材で分かった

とあります。

機構は、情報処理会社にマイナンバーや配偶者の年間所得額などの個人情報の入力業務を委託していました。そして、この会社は情報の一部を中国の業者に渡し、業務を任せていたというのです。これでは、私たちがしっかりと管理していても意味がありません。情報が流出しても、どこから漏洩したかを判断することできません

この会社は、所得税が適切に控除されずに約130万人の年金が過少支給となった問題でも、約6万7千人分の申告書の入力作業を怠っていました。

年金は国民の信頼があってこそ、成り立つ制度です。筆者は現在、学生納付特例制度で保険料の納付を猶予してもらっています。しかし、これからは納めていきます。その分、制度はより身近になっていきます。安心して納付できるためにも、管理体制をしっかりと整えてもらいたいものです。

参考記事

20日付 読売新聞 13版 39面 「年金情報 中国業者に」

同日付 朝日新聞 13版 37面 「年金情報 中国業者に再委託」

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