近年の私たちの暮らしでは、スマートフォンやタブレット端末といった電子機器が浸透し、情報が溢れるネット社会になりました。主要なコミュニケーションツールとして幅広く使われている電子機器ですが、最近では中学校や高校の授業でも使われるようにもなりました。
今日の朝刊で、桜丘中学・高校が情報通信技術(ICT)の教育に力を入れている記事を目にしました。そこでは、タブレットで得られる膨大な情報の価値を判断し、発信する能力を身に付けてもらう目的として、2014年度から全生徒にタブレット端末を配布しました。授業展開もプロジェクターやタブレットを使って行われるようになり、部活動でも、練習風景を撮影し、今後のトレーニングの強化に活かされているそうです。
私の妹が通っている高校でも、新入生にタブレットを配布して授業や部活動に役立てているそうです。妹も新入生の時に配られて使い始めたところ、操作が簡単で、宿題の提出や紙とシャープペンシルを使う手間が省いてとても助かっているそうです。また、重い教科書を何冊も持たずとも、タブレット一つで過去の授業の復習や問題の回答も楽になりました。そのおかげで今ではすっかり勉強に熱心になっています。
タブレット端末の利便性で、活用されることが多くなった分、懸念されるのが勉強に関係のないゲームアプリのダウンロードや、SNSの使用です。記事では、「システム上、無許可アプリのダウンロードはチェックできるが、SNSの利用まで監視することは難しい」と説明されています。
特にSNSは、同じ趣味や価値観を持った見知らぬ人と容易に繋がることが出来るコミュニケーションツールですが、その人が本人であるか、成りすまして近づいているのではないかを見極めるのはとても難しい。実際に、SNSを通じて知り合った人に殺されるといった悲しい事件が時々報道されたりするので、警戒する必要があります。
保護者が利用状況を把握することや、SNSを使わせないためのセキュリティーロックを施すことが大事であると考えます。電子機器が学校の授業でも使われるようになったことは、生徒の学習能力向上を助けるだけでなく、テクノロジーに触れる機会が多くなったということです。副作用を最小限に抑えたうえで、こうした取り組みが全国の学校にも広がることを期待しています。
12月21日付 読売新聞 14版 32面 地域 「タブレット端末 大活躍」