7月20日、京都府宇治市のウトロ地区にあるウトロ平和祈念館で朝市が開かれました。この朝市では、地域で育てたオクラやキュウリ、エゴマなどの野菜や、韓国料理に使われる食材が販売されていました。また、副館長とボランティアの方々が、在日コリアン家庭料理であるチヂミや、在日風のうどんを調理し、1食200円で提供していました。
普段から自炊でプルコギやタッカルビなど、韓国料理を作っているため、キム・スファン副館長から「韓国料理を作ってほしい」と依頼され、当日の朝早くに祈念館へ向かいました。私が作ったのはトッポギです。韓国のもちを、コチュジャンをベースにした甘辛いソースで煮込む料理で、辛さを和らげるためにチーズもたっぷり加えました。
私がネギを刻んでいると、周囲のボランティアや在日朝鮮人の方々が「普段から料理してはるの?」と気さくに話しかけてくださり、具材を運ぶのを手伝ってくださるなど、自然と協力の輪が広がりました。すぐそばでは、同志社大学の板垣竜太先生のゼミ生たちがチヂミを焼いており、初めてとは思えないほど上手に仕上げていました。
やがて私のトッポギが完成し、参加者の皆さんに配られました。予想以上に人が集まり、配膳をしていたボランティアの中には、最後に残ったネギしか食べられなかった方もいたほどです。多くの方から「おいしい」と評価していただき、とても嬉しく感じました。
日本人のボランティア、在日朝鮮人の方々、そして韓国人留学生が共に料理を作ることで、国籍を超えた絆が生まれたように思います。マイノリティとの協働は、「私たちとは違う」「なんとなく怖い」といった先入観を和らげるきっかけにもなります。海外出身者などマイノリティを理解し、共に生きる社会を築いていくためには、このようなイベントが今後さらに必要ではないでしょうか。
(皆で作ったトッポギ、ボランティアの川瀬さんより撮影)
以下は、トッポギのレシピです。よければお試しください。
トッポギのレシピ(4人分)
具材
- トッポギ用のもち(300g)
- ネギ(1本/大きめにカット)
- おでんの具(筆者は主にまる天を使用)
- ゆで卵(お好みで)
- 刻みニンニク(0.5スプーン)
- 砂糖(1スプーン)
- 塩(0.5スプーン)
ソース
- コチュジャン(2スプーン)
- 一味唐辛子(2〜4スプーン・お好みで調整)
- 醤油(2スプーン)
- 砂糖(3スプーン)
- オイスターソース(2スプーン)
- キャノーラ油(1スプーン)
- コショウ(少々)
作り方
1.フライパンでネギを少し炒めます(ネギは大きめにカットしてください)。
2.水600mlを加え、おでんの具(食べやすいサイズにカット)、砂糖(1スプーン)、塩(0.5スプーン)刻みニンニク(0.5スプーン)を入れて蓋をします。
3.沸騰したら、もちを加えてさらに2分ほど蓋をして煮ます。
4.ソースの材料を加えます。辛さが気になる方は分量を調整してください。
5.中火で煮込みます。
6.辛いのが苦手な方は、最後にチーズを加えてください。