暑さと寒さが入り混じる

5月にもかかわらず、各地で最高気温が30℃以上の真夏日が続いています。筆者の住む関西では日中は猛暑となり半袖で出歩いていても、夜になると上着が欲しくなるほど朝晩は冷えることが多いです。気温を確認せずに出掛けてしまい、半袖のまま帰宅することもありました。1日の中で大きな寒暖差があり、季節が戻ったり進んだりするので、まるで別の土地に移動したかのように感じます。

「寒暖差アレルギー」という言葉があるのをご存知でしょうか。くしゃみ、鼻水、イライラが主な症状とされます。自律神経の乱れによるものですが、原因物質(アルゲン)が存在しないためアレルギーではありません。寒暖差アレルギーと、かぜや花粉症などとの区別はつきにくいため、原因を突き止めるには医師の診断が必要です。

また、地球温暖化も私たちの身体に深刻な影響を与えます。日本は美しい四季のお陰で次の季節の準備が自ずとできます。しかし、季節が二極化しつつあるため、変化に適応できないまま気候が一気に変わってしまうのです。私の住んでいるところは標高100mで、鶯の声が毎年楽しめます。母によると昨年は長い間その声楽しめたそうですが、今年は短かったと聞きました。動物や植物もその年の気候に左右されるようです。これから温暖化が深刻化する中で、それまでにはなかった新しい病気が生まれてしまうと考えられます。

では、どのような対策をとれば自律神経を整えて健康でいられるのでしょうか。上着を脱ぎ着することで温度差を小さくすることが最善策です。そして適度な運動、バランスの良い食事、十分な睡眠時間の確保、スマートフォンやテレビなどを見ないように心がけることが効果的です。今一度、日々の過ごし方について考え直してみましょう。

沖縄・奄美地方と九州南部は梅雨入りしました。本州は6月に入ると気温が高いなかで梅雨に入り、過ごしにくい日々が続きます。身体に気をつけてお過ごしください。

近年の暑さは日本の食にも影響が出ています。次回は気候変動がもたらしたコメの不作について考えます。

 

〈参考記事〉
2025年5月20日付 読売新聞夕刊「季節変わり目 自律神経乱れ」
2025年5月20日付 日本経済新聞「奄美地方が梅雨入り 平年より7日遅く」