暑い夏の救世主!「日傘」の使用と難しさ

「暑い、いま何月だよ」「まだ、5月やで」

こんな会話も今では当たり前の光景となりました。先月も、25度を超える夏日がありました。4月23日付の朝日新聞朝刊では、熱中症警戒アラートの運用を開始したと報じています。水分補給や適度に日陰で休憩するなど、熱中症対策が大切です。これに加えて重要となってくるのが、紫外線対策です。開幕から3週間ほど経った、大阪関西万博の会場では、日傘を提供するといった対策が講じられています。

この「日傘」、猛烈な暑さでは、欠かすことができません。近年は、変化するニーズに応え、体感温度を下げるものや高い紫外線カット率を誇るものなど様々な工夫を凝らした商品が並んでいます。また、これまでの女性が使うものという認識も変化してきました。従来は、花柄やフリルを使用したデザインが多く見られましたが、最近は飾りが全くないシンプルなデザインも見かけるようになりました。ピンクやラベンダーだけでなく、黒や紺など誰もが手に取りやすい色を採用した商品も増えはじめています。作夏、スーツ姿の男性が日傘を利用している姿をよく目にしたのではないでしょうか。

 

そんな日傘ですが、先日、筆者が京都を歩いていた時、その使用の難しさを痛感することがありました。京都には、コロナの収束と円安を追い風に、日々多くの観光客が訪れています。その結果、交通は滞り、特にバス停付近や横断歩道では、ただまっすぐ歩くだけでも一苦労するほどの混雑具合です。

日傘を差すとどうしても左右に幅を取り、周囲の状況が見えにくくなってしまいます。通路を塞ぎ、待ち列はさらに長くなります。混雑に拍車をかけ、周囲の人々に迷惑を掛けてしまうのです。そのため、筆者は公共の場での最低限のルールであると思い、日傘の使用をやめました。

 

しかし、今後、気温がさらに上昇し、日差しが強くなっていくなかで、日傘は熱中症予防として有効な手段です。長時間屋外で待つことを求められる、万博会場やテーマパークなどでは、直射日光を遮ってくれる日傘の使用効果は一層高いと思われます。そういった中、どのようにすれば公共の秩序を保ちつつ、日傘を使用できるのか。本格的な夏を迎える前に考えておく必要があるのではないでしょうか。

 

参考資料

23日付 朝日新聞朝刊(大阪13版)23面 「熱中症アラート きょうから運用開始」

・4月19日 読売新聞オンライン 「万博、週末にぎわう…人気パビリオンには長い列」https://www.yomiuri.co.jp/expo2025/20250419-OYO1T50033/