フランスの「和食」って実際どう?

2013年、「和食」が世界無形遺産に登録されました。それ以降、日本の代表的な文化として「食」は世界に広がりを見せています。私の住む京都では外国人観光客が多く見られ、駅ビルに入っているラーメンストリートや日本食レストランは、常に多くの人で賑わっています。

 

海外でも日本食ブームは続いており、最近ではイタリアのミラノで抹茶ブームが到来しています。ミラノの和風カフェ「神楽坂 茶寮 ミラノ店」では抹茶スイーツを目当てに、観光客だけでなく、地元の客でにぎわっているようです。昨年の抹茶を含む緑茶の輸出額は364億円で、5年連続の過去最高を記録しています。

 

私はこの春休みを利用して、トルコ・フランス・スペイン・モロッコを旅行してきました。各地それぞれの国の料理を楽しんできましたが、1週間ほど経つと、日本食が無性に恋しくなってきました。フランス・トゥールーズは日本の文化が人気であり、漫画ショップや和食居酒屋、ラーメン屋が並んでいます。

 

日本食が恋しくなってきたこともあり、フランスのラーメンはどの程度のクオリティなのだろうと、「胡(えびす)」というラーメン屋に向かいました。

 

お店は街の中心にある広場から徒歩1分、かなりの好立地にあります。店内に入ると、スタッフもお客さんもほとんどが現地の人で、日本人は私と友人だけでした。観光客というより、地元の人たちが普段使いしているような印象です。私は今京都に住んでいて、近所のネパール料理屋によく行くのですが、そこの店内は基本的にネパール人のお客さんで埋まっています。勝手に、フランスの日本料理屋は日本人がいるだろうと思い込んで行きましたが、以外にも日本人はおらず、海外で「和食」が日常に浸透していることに嬉しく感じました。

 

壁や扉には日本のアニメや漢字のポスターが多く飾られており、さっそく日本を感じます。メニューを見ると、「ラーメン(醤油・味噌)」「冷やし中華」「焼きそば」「油そば」などの麺類のほか、「はさみ揚げ丼」という、日本ではあまり見かけない、鶏肉を使った丼ものもあります。

 

私は味噌ラーメンに白ごはんを注文し、料金は合わせて15,5€(2500円程度)と日本ではかなり高いラーメンになってしまい、円安を実感します。

 

ワクワクしながらラーメンを待って15分程度、ついにやってきました。

割り箸はもらえますが、レンゲは無く、普通のスプーンでスープをすくう形になります。

スープは思ったよりもあっさりしており、煮卵、コーン、ネギ、チャーシュー、バターがのっています。海外で初めてのラーメンに感動し、忘れることのない一杯になりました。

 

ちなみに、4か国を回る中で、フランス以外ではあまり日本食を見かけませんでした。日本の文化、日本食がさらに広まることを期待します。海外での日本食、おすすめです。

 

※撮影・掲載は許可をいただいております。

 

参考記事

4月11日付 読売新聞オンライン 抹茶 ミラノで大人気...健康志向高まり 日本食に熱視線