先日、大阪刑務所で開催された関西矯正展に足を運びました。矯正展に参加したのは、はじめて。今回は、社会と受刑者を繋ぐ矯正展についてお話しします。
そもそも矯正展って何?という方も少なくないかもしれません。矯正展は、刑務作業の重要性や現状などを伝える目的で開催されるもの。刑務所など矯正施設での刑務作業についての広報をはじめ、受刑者がつくった「刑務所作業製品」の展示・販売も行います。
実際、筆者が訪れた関西矯正展でも、様々な製品が販売されていました。また、会場である大阪刑務所だけでなく、全国各地の刑務所で制作された品々も見受けられました。
他刑務所からの出張ブース(2024年11月9日、筆者撮影)
販売されているものは、木工品や手芸品、靴や鞄など、ジャンルを問わず多様です。どれも作りがしっかりしていて、クオリティーが高いものばかり。販売ブースは、「刑務所作業製品」を求め多くの人で賑わっていました。
刑務所作業製品(2024年11月9日、筆者撮影)
会場では、「刑務所作業製品」の販売ブースだけでなく、様々な催しがあります。矯正施設に加えて、自衛隊、消防署などをはじめとした公的機関、矯正を支えるボランティアの方々、民間企業などのブースも設置されていました。地元のゆるキャラたちも勢揃いで、大盛況です。
また、キッチンカーをはじめ、食べ物の販売も盛んです。筆者は、受刑者らも食べているというプリズンカレーを選びました。少し辛めのルーと麦ご飯の組み合わせが、美味しかったです。
プリズンカレー(2024年11月9日、筆者撮影)
様々な出展がある矯正展は、お祭りのような雰囲気です。また、土日開催ということもあり、子どもから大人まで、多くの来場者で賑わっていました。これほど活気溢れるイベントだと知らなかったため、驚きの連続です。
そして、関西矯正展では、刑務所内の見学プログラムもあります。気軽に参加し、誰でも刑務所や刑務作業について学ぶことができる機会であると感じました。近隣住民の理解を深めるとともに、刑務所と地域の良い接点づくりの場になると思います。
普段はなかなか内情が分からない刑務所。しかし、今回、関西矯正展へ足を運び、受刑者がどんな生活を送っているのかを知ることが出来ました。また、数多くの「刑務所作業製品」から、懸命に社会復帰を目指す受刑者らの存在について考えさせられました。
楽しみながら、学びを深められる矯正展。来年も是非、参加したいものです。
参考記事:
11月10日付 読売新聞朝刊「社会復帰の道たどる 堺で関西矯正展=大阪」
参考資料: